ハム有原　初２桁１０勝　フォーク抜群！２５イニング連続無失点

＜日・オ＞１０勝と書かれたボールを手に笑顔の有原 Photo By スポニチ

　苦しみながら、耐えた。プロ２年目でつかんだ初の２桁１０勝目。日本ハム・有原がお立ち台で照れくさそうに笑った。

　「苦しい投球だったけど、野手の方に助けられた。走者を出してからは低めでゴロを打たせることを心掛けた」

　オールスター明け初登板。制球が定まらず、５回まで毎回走者を背負った。そんな時、有原を助けたのは持ち前の打たせて取る投球だった。２回１死一、二塁では駿太をフォークで二ゴロ併殺に仕留め、３回１死満塁ではＴ―岡田を再びフォークで二ゴロ併殺。１００球を投げ７回を６安打で零封した。これで２５イニング連続の無失点だ。

　初出場した球宴。大谷の登板回避で予定より１イニング多く投げた。「（大谷に）“今度ごちそうします”と言われた」と笑うが、大舞台では巨人・菅野に目を奪われた。「初球から“良い球”をどんどん投げていた。（自分も）初球を意識して投げたいと思った」。３回のピンチ、Ｔ―岡田に対して初球はカットボールで内角をえぐり、６球目で仕留めるまき餌とした。一流の投手から得るものは大きかった。

　チームは４連勝を飾り、栗山政権最多タイの貯金２１。大谷が先発登板を回避する３連戦の初戦を有原に託した栗山監督も「チームが乗れない時から安定しているのが航平」と最敬礼だ。防御率１・６１でリーグトップを堅持。本調子でなくてもチームを勝利に導く。これぞエースの姿だった。　（柳原　直之） 【試合結果】