ポケモンＧＯ配信「生きててよかった」　あわや交通事故の予備校生も

国内配信が始まったスマートフォン向けゲーム「ポケモンＧＯ」の画面。東京タワーの下でもキャラクターが画面に現れた＝22日午後、東京都港区 Photo By 共同

　「ついにきた」「早くやりたい」。海外で大ヒットしているスマートフォン向けゲーム「ポケモンＧＯ（ゴー）」の国内配信が始まった２２日、多くの若者らが早速ダウンロードしてプレーに興じ、架空の生き物を探して屋外を歩き回った。インターネット上でもファンが歓喜したが、「歩きスマホ」による事故やトラブルを懸念する声も相次いだ。

　東京・秋葉原は、雨の中、スマホを片手にポケモンを探すグループが目立った。会社員稲田聡哲さん（２０）は「期待していたのでうれしい」と顔をほころばせた。

　京都市の京都御苑でも池や草地にポケモンが出現したといい、同志社大３年太田吉亮さん（２１）は「４匹捕まえた。珍しいポケモンを探して京都を巡りたい」と興奮気味だ。
　秋田市の野球場近くでは、部活動で来た山形市の男子高校生が、教諭に見つからないようゲームを始めた。「ポケモンは小学生の頃からやっていて、楽しみだった」

　午前１０時ごろ、各メディアがネット上で配信開始を速報。ツイッターでは「よっしゃあ配信されとる」などのツイートが相次ぎ、ネット掲示板の「２ちゃんねる」も「生きててよかった！」などと盛り上がった。

　一方、福岡市の繁華街でゲームを始めた予備校生の高山渓生さん（１８）は「画面にくぎ付けになり、車にはねられそうになった」と苦笑い。大阪市の高校３年真田春来さん（１７）は「さっき階段を踏み外した。周りが見えなくなるのが心配だ」と話した。

　広島市の世界遺産・原爆ドーム周辺では、ボランティアガイドをしていた忍岡妙子さん（６７）が「ここは平和を祈る場所。ドームの近くや平和記念公園内では利用しないで」と訴えた。