鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(14)
鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 6~
『FLASH』(2007年2月27日号)記事冒頭で、増田美智子・元『JANJAN』記者は、こう書く。
「あなた、そんなよく嘘つくね」
「記者をやってんだったらね、事実ねじ曲げて書くな。腹立つよ、もう」
「そんなね、嘘っぱちなことをね、もう、インターネット上に書くからね、インターネットは信用されないんだよ」
朝のワイドショー『スーパーモーニング』(テレビ朝日系)などでおなじみのジャーナリスト・鳥越俊太郎氏(66)は、怒りをあらわにして私に罵声を浴びせた。私がインターネットのニュースサイトに執筆した記事について、コメントを求めた際のことだ。
鳥越氏が増田記者へ罵声を浴びせたのは、2007年1月13日。増田記者が鳥越氏に電話取材し、「鳥越編集長、辞任へ 後任決まらず~迷走続くオーマイニュース」という記事を『JANJAN』に掲載した1月11日の2日後である。1月11日以降、何が起こったのかを『FLASH』記事で見てみよう。
ところが、この日夜になって事態が急変した。『オーマイニュース』編集部から「記事中の鳥越氏の発言はねつ造」とする抗議のファクスが送られてきたのだ。さらに翌12日には、『オーマイニュース』サイト上に、「私のコメントの中で正しい箇所は、『体調が万全の状態になく、現在(11日より)検査入院している』という部分」のみだとする鳥越氏のコメントが掲載された。“辞任”と報じた私の記事自体がねつ造だと鳥越氏が言いだしたのである。
驚いた私は、13日、鳥越氏に再度電話して話を聞いた。すると鳥越氏は先の電話取材での発言を翻し、「そんなことは言っていない」と繰り返した。冒頭に書いた鳥越氏による私への罵倒は、このときに浴びせられたものだ。
このとき鳥越氏は「それは訂正したほうがいいよ、君」「訂正しないと僕はあなたを訴えるよ」「あんまり軽く考えないほうがいい」「もし訴えるとなったら、(私の所属していた社ではなく)あなたを訴えるからね」と、訴訟をちらつかせて訂正を迫った。記事の反響の大きさに驚き、まさか私が最初の電話取材を録音していたとは思わずに、恫喝すれば私が記事を訂正すると考えたのかもしれない。
鳥越氏が前言をひるがえした理由は、『オーマイニュース』の後任編集長選びが難航していることなどが挙げられる。以下の既報を参照していただきたい。
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(1)『JANJAN』が鳥越俊太郎・『オーマイニュース』編集長辞任を前打ち〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(2)呉連鎬氏が後任編集長選びで東奔西走〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(3)平野日出木・『オーマイニュース』編集次長はカヤの外〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(4)鳥越編集長就任はソフトバンクの意向!?〉
1月11日、鳥越氏が増田記者の電話取材に対し、「1月13日に『オーマイニュース』編集長を辞任する」と認めたのは事実〔既報〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(13)鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 5~〉参照〕。それが『オーマイニュース』内部の事情で変更されたとしても、「2007年1月11日午後、一部のインターネットメディアにおいて、当社サイト『オーマイニュース』編集長である鳥越俊太郎が辞任するとの記事が掲載されましたが、これらはまったくの事実無根です。当該インターネットメディアには、1月11日当日中に記事のすみやかな削除および同サイトへの謝罪文の掲載を要望しております」などという「告知」を出す鳥越氏や『オーマイニュース』は、気が狂っている。
しかし、鳥越氏は自分のウソと恫喝を駆使すれば、増田記者が記事を訂正し、謝罪すると考えたのかもしれない。かつて筆者が体験(下記既報参照)したとおり、それは鳥越氏の常套手段でもある。
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(6)表で盗聴法に反対しながら、裏で警察と取り引き〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(7)鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 1~〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(8)鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 2~〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(9)鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 3~〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(10)鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 4~〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(11)武富士より始末が悪い鳥越氏〉
〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(12)鳥越氏の恫喝はチンピラ並み〉
ただし、今回、鳥越氏のウソと恫喝が通用する可能性はなかった。増田記者は、筆者のアドバイスにより、鳥越氏との会話をすべて録音していたからだ。
1月13日、鳥越氏が増田記者の2度目の電話取材に対し、どのようなウソをつき、どのような恫喝を加えたのか。
まず、そのウソつきぶりから検証してみる。
鳥越氏 もしもし。
増田記者 あっ、もしもし。
鳥越氏 はい。
増田記者 あの、(『JANJAN』を運営する)日本インターネット新聞社の増田です。もしもし。鳥越さんでいらっしゃいますよね?
鳥越氏 はいはい。
増田記者 あの、鳥越さんのですね、『オーマイニュース』の発表(前出「告知」参照)を見たんですけども。
鳥越氏 はい。
増田記者 あの、私にはですね、あの、私がお電話したときにはですね、今週で辞任するんだけども、まあ実は今日、あの、11日から……。
鳥越氏 そんなことは言ってません。それはあなたが言ったんです。私は13(日)とか、そういうようなこと一言も言ってません。それにボクはビックリしたくらいです。
増田記者 はあ、はあ、はあ。
鳥越氏 あなたのほうが言ったんです。だから、「えっ、13日?」。しかも解、事実上の解任というのは、あなたが言ったんです。だからボクはそれを否定したんです。
増田記者 ええ、ええ、ええ。
鳥越氏 私は後任を探してるから、後任の推薦はしました、と。そこまでは言いました。
増田記者 ええ、ええ、ええ。
鳥越氏 でも、13日とかね、事実上の解任とか、そんなことはね、一言も私から言ってません。そんなこと、事実はないわけだよ。
増田記者 はあ。
鳥越氏 あなたが言ったんじゃないですか。そんなウソ言っちゃダメだよ。
増田記者 あの、今週で辞任するけども、その、実は11日……。
鳥越氏 そんなことは言ってません。私は。一言も言ってない。だってそんなこと、ないんだもん。
増田記者 はい。
鳥越氏 あなた、あなたのほうから、ね。13日という日付を出したんで、ボクは「えっ、13日? それ、何?」って、これ、逆にきいたぐらいだから。
増田記者 私に?
鳥越氏 私かあなたか知らないけど、とにかく、かかってきた電話に。
増田記者 はあ、はあ、はあ。あの、そ……。
鳥越氏 ボクはねえ、13(日)なん、13(日)なんて、どっから出てきた話か知りませんよ、そんな話は。ないんだから、そんな、事実上。
増田記者 あの……。
鳥越氏 13日っていうのはそちらのほうから電話で言われたので。
増田記者 ええ、ええ、ええ。
鳥越氏 そんなことはありません、と。ね。で、そのとき、「事実上の解任と聞いてます」って言うから、いや、それもありません、と。
増田記者 ええ。その、じゃあ13日(辞任)は否定されたとおっしゃるってことですか。
鳥越氏 否定しましたよ。あたりまえじゃん。そんなものは。ないんだもん、そんなものは。
増田記者 はあ、はあ、はあ、はあ。
鳥越氏 バカなこと言いなよ。だって、まったくあずかり知らないことで、ボクはビックリしたぐらいで、「えっ、何で13日なの?」。で、それはま……、そんな話はありません、と。キチッと否定して。ボクは、後任はもちろん探してますから、その後任については推薦をしました、と。
増田記者 はいはい。
鳥越氏 で、「名前は何ですか」って言われるから、それについては言えません、と。
増田記者 その、『オーマイニュース』の発表では、「編集長の職を退く意向は持ってません」ということだったんですけども。
鳥越氏 いや、だから、それはね。うん。もうずっと前から、もうね。次の人を探すということは、もう前から言ってるから。
増田記者 ええ、ええ、ええ。
鳥越氏 だから、もう、すぐ、今すぐ辞めるとか、そういう話じゃなくて。まあ、体調のこともあるから、いずれ後任のことを、ね。探すから、後任探しをしていて、それについては推薦をしましたということを言ったわけ。
増田記者 ええ。それじゃあ、あの、いずれはそうなるみたいな話だったってことですかね。
鳥越氏 それはそうです。それは、いずれそうなるでしょう。
増田記者 はあ、はあ。あの……。
鳥越氏 それはもう時期を見て、ボクが、その後任の人が見つかって、まあ、ちゃんと引き渡す、譲り渡すということが、ちゃんと、まあ、確認できれば、それはそういうことになるでしょうね。
増田記者 はあ、はあ。なんか、あの、私がですね、あの、最近、その、(鳥越さんが『オーマイニュース』で)始められたコラムが、今後はどうなるのかみたいなことをおうかがいしたときにですね。あの、まあ、市民記者じゃない、あっ、市民記者であることは、まあ、間違いないので、あの……。
鳥越氏 だから、市民記者であることは、だから、編集長をたとえ退いたとしても、市民記者であることは間違いないので、『オーマイニュース』との関係は切ることはありませんと言ったわけ。
増田記者 それはその、まあ、いずれそうなったときの仮定の話だったっていうことですか。
鳥越氏 もちろんそうです。あたりまえじゃないの。だから、13日(辞任)とかいうのを勝手に言うから、まあ、おかしいんだよ。
増田記者 はあ、はあ、はあ。
鳥越氏 だから、13日って今日でしょう。
増田記者 ええ。
鳥越氏 何で今日辞めるのよ。それ、どっから出てきた話、それ。あなた、どっから聞いたの、その話。
増田記者 まあ、その……。
鳥越氏 逆に教えてほしいわ。
増田記者 ええ。じゃあ、あの、13日(辞任)っていうのは否定されたっていうふうに……。
鳥越氏 否定されたもなんのでも、ボクは言ってないよ、そんなこと、一言も。あなた、そんなよくウソつくね。
増田記者 ええ……。
鳥越氏 あなたが……。あなたが「13日(辞任)」と言ったんだよ。
増田記者 ええ。そうですね、それで……。
鳥越氏 13日までに、ね。お辞めになると聞きました。事実上の解任ですか。こう言ったんだよ、あなた。だからボクはそれを否定するために、そんなことはない、と、ね。解任じゃなくて、ボクのほうから、もう体のことがあるから、いずれ辞めなきゃいけないから、次の後任者については推薦をしてます、と。そういうふうに説明したはず。じゃあ、それについて、「名前は何て人ですか」ってきくから、「そんなことは言えるわけないでしょう」って言って、「まだ決まってないのに言えないよ」って言って、それは否定しましたよ。
増田記者 あの、呉連鎬(オ・ヨンホ)さん(『オーマイニュース』最高経営責任者)……。
鳥越氏 それが、私が話したすべてです。
増田記者 はあ、はあ。なんか呉連鎬さんがですね、あの、まあ、元木(昌彦)さん(元『週刊現代』編集長)と面談していたというようなことはご存知なんですかねえ。
鳥越氏 それは知らない。ボクはもう、あの、(『オーマイニュース』編集部に)行ってないから。病院に入ってしまって。だから、そういう事実関係については、ボクは知らない。
増田記者 あの、じゃあ、その、元木さん以外と、以外の方と面談していたっていうのは?
鳥越氏 それも知らない。
増田記者 はあ、はあ、はあ、はあ。
鳥越氏 そういうね。あのね、そういうことについては、ボクは知らないっていうんだよ。
増田記者 はあ、はあ、はあ。
鳥越氏 ボクはね。
増田記者 ええ。
鳥越氏 名前は言えませんけど。あの、ボクが、長年の、ね。知り合いで、知ってる人で、ボクの後任に確たる人を、まあ、「こういう人、どうですか」って、もし(推薦)できれば、そういう、うーん、手続きを経てね。私で、それはもう、そのときはちゃんとして発表して、ちゃんとやるんでしょうからね。だから、そういう手続きにも、まだ入ってないわけですから。(自分が)辞めるとかなんとかいう話じゃないわけでしょう。
増田記者 ええ。あっ、呉連鎬さん……。
鳥越氏 だから、あなた方がね、勝手にね、どっからか情報をねじ曲げてね、辞任、13日辞任とかね、事実上の解任とかね、そんなね、ウソっぱちなことをね、もう、インターネット上に書くからね、インターネットは信用されないんだよ。裏もとらずにね、ウソ、しかもね、言ってもいないことを言ったかのようにね。
増田記者 ええ。
鳥越氏 そんなウソ書いちゃダメだよ。
増田記者 あっ、呉連鎬さんがですね……。
鳥越氏 記者をやってんだったらね、そんなね、事実ねじ曲げて書くな。腹立ってくるよ。だからインターネットはいつまで経ってもねえ、信用されないんだよ。そんなね、いい加減なことばっかり書くから。そうだろ。
増田記者 はあ……。
鳥越氏 オレがい、ボクがいつ13日に辞任するって、そんなことを言いましたか。言ってない……。
増田記者 あの、今週(13日土曜日)で(辞任する)っていうふうに……。
鳥越氏 いや、今週も言ってない。今週も何も私は……。
増田記者 ええ。
鳥越氏 そんな、それどころじゃないわけだから。そんなこと。
(以上、音声ファイルは増田記者提供)
1月11日、鳥越氏が増田記者の1度目の電話取材に対し、どう答えているのかを、ぜひとも確認していただきたい〔既報〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(13)鳥越氏のウソと恫喝の実例~Part 5~〉参照〕。鳥越氏のウソは作話症が疑われるレベルだ。
続いて、鳥越氏が名誉毀損訴訟に言及し、増田記者を恫喝している場面。
鳥越氏 だから、それは訂正したほうがいいよ、キミ。少なくともねえ。
増田記者 ええ。
鳥越氏 13日にボクが辞任するという話、事実、それはありません。
増田記者 はい。
鳥越氏 それから、ボクは事実上の解任されたという話はありません。
増田記者 ええ。
鳥越氏 この2点は訂正しないと、ボクはあなたを訴えるよ。
増田記者 はあ、はあ。
鳥越氏 ボクの名誉の問題だから。
増田記者 ええ。
鳥越氏 ボク、解任なんかされてませんから。
増田記者 ええ。
鳥越氏 あの、あんまり軽く考えないほうがいいよ。
増田記者 はい。
鳥越氏 ボクはちゃんと弁護士にも相談してますから。
増田記者 ええ、ええ、ええ。かしこまりました。
鳥越氏 訂正してくださいよ。
増田記者 ……。
鳥越氏 ボクが言ってんだから。事実上の解任とか、そういう話はいっさい事実としてありません。
増田記者 ええ。
鳥越氏 それから13日に辞任という話はありません。ボクはまだ依然として編集長です。
増田記者 ええ。
鳥越氏 あなた方、ボクは見てないけど、ね、ボクの友人の話によると、『JANJAN』で書いてんでしょ、あなたが。
増田記者 ええ。
鳥越氏 あなたが書いてんでしょ。
増田記者 そうです。
鳥越氏 じゃあ、あなた、責任があるんだよね。
増田記者 ええ。
鳥越氏 だから、もし訴えるとなったら、あなたを訴えるからね、私。
増田記者 そうですねえ。
鳥越氏 それはちゃんと、覚悟して、書いてくださいよ。
増田記者 ええ。
鳥越氏 私の名誉の問題ですよ、それは。
増田記者 はい。
鳥越氏 名誉毀損ですよ。
増田記者 ……。
鳥越氏 私が、解任されたなんて、そんな話、どこにもないのに。ねつ造して、でっちあげて、解任まで書いたらさあ。どこの誰だって、名誉の問題にかかわってくるよ。
増田記者 ええ。
鳥越氏 軽く考えないで。
増田記者 はい、わかりました。あの、また、お電話させていただきます。
鳥越氏 それより前に、まず訂正してください。
増田記者 あの、お大事に、あの……。
鳥越氏 訂正が先。それでなきゃ、あの、話できない。
増田記者 はい。あの……。
(以上、音声ファイルは増田記者提供)
若い女性相手にすごむという鳥越氏のチンピラぶりがよくあらわれている。増田記者が『JANJAN』を退職してまで、鳥越氏を告発した悔しさも理解できよう〔既報〈鳥越俊太郎と盗聴法、共謀罪、『オーマイニュース』(5)鳥越編集長のウソと恫喝〉参照〕。
現在、『オーマイニュース』が低迷しているのは、鳥越氏の手腕のなさが原因だ。解任されて当然なのに、そう論評されると、「名誉毀損」と騒ぎ立てるのは、少なくとも表現者がすることではない。
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