騒動を一通り眺めての感想は「オタクくさい!」だ
悪い意味で。
久々にあの種のオタ臭を嗅いだ気がする。
1 社会性のないヤバオタの仕組み
特定の趣味シーンがその狭い世界で熟成されると大抵は著しく社会性を損なった「当然」が涵養される。
狭い世界での知見が段々共有されて、常識が整備されて、
更にそこから周囲へのマウンティングの為の差異化をしたり
かと思えば同調圧力したりしながら
独特の「当然」が生まれてくるのだ。
自転車界隈も当然そうだ。
ロード乗りの間ではスタンドつけないのは「当然」。
自転車1台にウン十万円以上かけるのは「当然」。
耐久性も寿命も犠牲にした重量1kg台のフレームは「当然」。
そもそも最初クロスバイクあたりからスタートした自転車乗りが
段々あのピーキーな乗り物に吸い寄せられていって
「当然ロードだよね」となってる最終形態なのだ。
あたまおかしくないわけがない。
それで、内部・仲間内ではいくら頭おかしくてもいいが
我々も娑婆で暮らしている以上は外部・他者との切り分けはつけないといけない。
それが出来てないとオタクはオタクでもヤバいオタクになってしまう。
権利を主張するなとか利益を追求するなとかいう話ではない。
例えばエロ紙袋に物言いが付いた時に、
真面目な顔を作って「表現の自由でです!」という論陣を張るオタクは外部に対する意識をもって対応している(上手い反論かはともかくとして…)。
が、「いやこの紙袋〇〇ちゃんですよ?萌えるっしょ?まさか〇〇ちゃんアンチなのてめえ?」と言い募るのは内部の論理しか持っていないヤバオタであろう。
2 各人のヤバ度をチェックしていこう
まず発端となったこのブログ ↓
goldhead.hatenablog.com
関内関外日記の本文は実は穏当な内容であって、「他者が目に入らなくなったロード乗り」タイプの人ではないとわかる。ただ「街中ロードバイクのバイクラックだらけになればいいのに」というタイトルには「あれ、ヤバいのかな?」という不安も感じる。
反撥してる人達は特にタイトルから受ける印象に反応したのだろう。
言うまでもないが、町中いたるところにロードバイク用設備がある社会を目指すことは、単にロード乗りにとっての利益であってパレート最適ではない。
バイクラックの為のスペースや設置費用だって他の何かの為のリソースとトレードオフなのだから、ロードに乗らない人からすれば「なんか俺は使わない場所取る器具だらけでウザくなった」にすらなり得る。そういう視点を一応なり保ってるか否か。
他者が目に入らなくなったロード乗りはどこまでもロード乗りにとってだけ利便性の高い状態が「適正状態」と思ってしまう。一般利用客に「俺達のフレームに入るな!」と発狂した罵声を飛ばす鉄オタと一緒だ。
だからこういうロード乗りは結構ヤバい ↓
街中ロードバイクのバイクラックだらけになればいいのに - 関内関外日記
- [自転車]
バイクラックあると嬉しいよねマジで。/「なんでスタンド付けないのか」というブコメがあって驚いた。自転車だけ自立させて停めてもママチャリと違って軽いからそのまま担いで持っていかれるだけ。鍵の意味ない。
2016/07/20 14:33
「驚いた」って、世間ではまだロードバイクに乗らない・ロードバイクの構造や問題なんか全く知らない人の方が多い。であるのにロードバイクの「当然」が知られてないことに素で驚いてしまう。これはヤバオタの匂いがし始めてる。
で今回一番やばかったのが残念ながらこちらだろう ↓
d.hatena.ne.jp
ロードバイクはスタンドをつける設計になっていない。余計な負荷がかかるので、スタンドをつけることは推奨されていない。泥よけや荷台用をつけるネジ穴がないのと同じ。ロードバイクのフレームはカーボンや軽量アルミといった素材で軽量化のために堅牢性を犠牲にしているところがある。
別にもっと堅牢な鉄合金フレームはいくらでもある(まあ減ってるが…)のに「当然」カーボン、譲って軽量アルミ。この感覚。そもそもレースに出るんじゃないんだからそこまで軽い必要ないだろ…とか言ってはいけないのである。そういう内部のこだわりや粋まではわからなくもない。
ロードバイクにつけるスタンドはあるにはあるが、先に書いたように規格外の製品なんで、必ずつけられるとは限らない。それにメーカーが推奨してない規格外の製品をつけるのは危険だ。スタンドがつくだろとか言ってる人、時速30〜50km以上の高速で走る乗り物に規格外のパーツをつけて、破損や事故が起きた時に責任取ってくれるの?
勝手にやってることについて外部で問題が発生したとき、内部の論理で当たっていくこの感じ。ザ・ヤバオタである。
ひたすら懐かしい。
昔はこういうオタクが一杯いた。というか、かくあるインターネットという世界もまるごとヤバオタのテリトリーだったのである。合理性すらない変な慣習や拘りが山積して新参を排斥し外部と全然言葉の通じないヤバいパソコン通信オタがうじゃうじゃ居た。
インターネットの爆発的普及期にも彼等は何千万の新参に対して自分達の論理で当たり筋を通させようとしたが、圧倒的な数に押し流されて敗れ去ったのである。
彼等の守っていた「当然」は、有用で合理性のある一部の知見が取り込まれ、一部に雑種の子孫を残し、残りは滅び去った*1。
これからロードバイクがより人口の多い一般性のある趣味になってインターネット同じことが起きるかもしれないし、起きないかもしれない。
3.蛇足。本当に危険な奴はヤバオタ以外のとこにいる
ところで本当にまずいロード乗りは別にいる。
関内関外日記よりARTIFACTより圧倒的に社会の敵なのはこいつだ。
anond.hatelabo.jp
anond.hatelabo.jp
スレ主だが、走行状況を一般的な所に限定しすぎ。
俺が一番感じるのは、自転車用に作られた自転車&歩行者専用道路。俺が通るのは、線路のすぐ横を平行して走っている道路なんだよ。
スピード出しすぎ?夜間なんか怖くて20km出すか否かってところだから、回避出来てるよ。今まではな。
こいつは本気でヤバい。ウザいとかキモいとかではなく人を殺すレベルに到達している。
自転車趣味が無い人には案外どんな速度かわかりづらいだろうが、自転車の20km/hというのは一般的なお母さんonシティサイクル、いわゆるママチャリで言えば全力ぐらい踏んでる速度だ。自転車で初めてこの速度を出すと、きれいな車道走ってても結構怖く感じると思う(しかしクロスやロード買って趣味で自転車に乗るようになるとどんどん麻痺していく…)。
そもそもロードバイクは良コンディション下に整備された道路を走るためのか弱い乗り物であって、普段使いや通勤に供するものではないし、まして夜道で、歩行者と共有の道路を走るものではない*2。そこも弁えず、また事故寸前の体験を何度もしてるのになお暗い狭い道を20km/hでぶっとばし続け、「自分が速度を落とす」ではなく「歩行者が気をつけるべきだ」と喚く。
これは自転車趣味で一番たち悪いタイプの奴で、おそらくなんとなく1人でクロスバイクなんか買って、意外にどんどんスピード出るからマナーや安全対策教えてくれるスジのいい先輩や仲間もいないままロードに乗り換えてイキっちゃってる一匹狼。ついでに乗り物に乗ると気が大きく凶暴になるタイプ。最も深刻な害を及ぼすのはこの手合いだ。
であるのに、こいつのヤバさは速度の感覚含めて自転車乗らない人には分かりづらいのと、オタクのヤバさの香りとは少し違うのとで、ブコメでも賛否両論、結構庇う人まで居たのである。
ちなみにこいつに対してきちんと異常性を認識して常識的に嗜めていたのが誰かと言うと村長だったのだが。
d.hatena.ne.jp
同一人物でも場面場面でヤバさの濃淡や危険度の濃淡が出るようである。