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岐阜飛騨勢が姿消す 高校野球県大会第5日第九十八回全国高校野球選手権の岐阜大会は大会五日目の二十一日、岐阜市の長良川球場など三球場で三回戦の残り八試合を行った。 大垣日大と中京、関商工、大垣商のシード四校、昨年の優勝校の岐阜城北が勝ち、四回戦に進んだ。昨年準優勝の斐太と高山西は敗れ、飛騨勢は姿を消した。 四回戦は二十三日、長良川球場などで行われ、8強が出そろう。 ◆岐阜各務野、競り勝つ岐阜各務野が終盤に逆転し、麗澤瑞浪に競り勝った。 岐阜各務野は4点差を追う七回、口田の中犠飛や松本の二塁打などで3点を返した。さらに八回、2死から今村、大石、大滝の3連打で逆転した。 麗澤瑞浪は5点を先制された直後の三回、5安打を集めすぐに追いついたが、七回以降無得点に抑えられた。 ◆たくましい4番に成長 麗澤瑞浪・加藤壮志選手
1点を追う九回2死。麗澤瑞浪の四番加藤壮志選手(三年)は、次打者席にいた。「自分まで回してほしい」。思いはかなわず試合終了。その場でがっくりとうつむいた。 昨秋から四番を任されたが、今春、スランプに陥った。「チームの勝敗よりも、自分の成績にとらわれてしまった」 一時は下位を打ったが「打順が変わったことで、チームでの自分の役割を考えることができた」。今大会は、四番に返り咲いた。寮で共に暮らす梅田恭明監督は「常に前向き。夏には復調すると確信していた」。 だが、ここまでの道のりは平たんではなかった。野球に打ち込みたくて入った寮だが、はじめはホームシックになった。この日スタンドから声援を送った母の典子さん(46)は「家族が書いた手紙を夜、布団をかぶって読んで泣いていると聞いて心配していました」と話す。 成長した四番打者は、この試合も3安打2打点の活躍。心も体もぐっとたくましくなった息子の姿に、典子さんは「うれしかった」と目に涙をためてほほ笑んだ。 試合後、加藤選手は大会を振り返った。「一瞬だった。でも一分一秒が内容の濃い時間だった。高校生活も同じです」。たくさん涙を流した目が、夕日に輝いていた。 (吉本章紀) PR情報
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