味や香りの「揺らぎ」が地酒の魅力
あらゆるモノゴトを二人の識者が大胆にランク付けするこの企画。今回のテーマは「地酒」。東京都千駄木で、日本全国の地酒を扱う伊勢五本店の仕入れ担当・丹羽雄一氏と、元総合格闘家で純米酒をこよなく愛する須藤元気氏が、本当にうまい地酒を語りあう。
丹羽 須藤さんは唎酒師(ききざけし)の資格もお持ちですが、地酒に興味を持ったきっかけは何だったんでしょうか?
須藤 元々、実家が東京の江東区で日本料理屋をやっていたので日本酒は身近にあったのですが、仕事で海外に行くことも多くなって、外国の友人と食事をするとき、もっと日本の酒のことを語れればと思っていました。唎酒師の資格を取って「自分は酒のソムリエだ」といえば、話も盛り上がりますしね。
丹羽 地酒の魅力はどこにあると思いますか?
須藤 作り手や製法によってはもちろん、作る年によっても味や香りが変わってくる、一種の「揺らぎ」でしょうか。酒造りは一回きりでやり直しがきかない―ジャズの即興演奏や書道のようなものだと思いますね。
丹羽 10年ほど前までは焼酎ブームで、ずっと日本酒は押され気味でしたが、このところ若くて面白い作り手がたくさん出てきました。例えば秋田県の「新政」。今の社長さんは、40代前半で新しい挑戦に積極的です。
須藤 ラベルもワインみたいでスタイリッシュですね。私も「ジャケ買い」したことがあります。甘味と酸味のバランスがいい。
丹羽 香りはさして出てこないけれども、お米の柔らかい甘みが印象的です。「甘い」といっても昔の甘口のベタベタな甘さとは違って、酸をうまく使っているので、料理にも合わせやすい。
こちらの作り手は添加物を極力排して生きた菌だけを使うので、このような繊細さがでるのでしょう。
須藤元気(すどう・げんき)/元総合格闘家。世界学生レスリング日本代表監督。作家、ミュージシャン、タレントなど幅広いジャンルで活躍。純米酒をこよなく愛する
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