こんにちは、arto総研のToshiroです。いつもお読みいただきありがとうございます。今回は「絵画に描かれた美女たち」というテーマで書いてみようと思います。
美女
絵画というのは色々なものをテーマにして描かれるのですが、様々なテーマの中でも特に人気なのが美女です。美女、といってもそれを直接的なテーマにするのではなく、神話や宗教のテーマを借りて美女を描くということが多いです。
今でこそ、現実的な人間や裸体を自由に描くことが出来ていますが、昔はタブーであり、神話などのテーマを借りなければなりませんでした。なので神話をテーマにしているんだけれど、実際には女性を描きたかった、というような作品は結構あります。
しかし逆に言えば、そこまでしてでも描きたかった、ということなのかもしれません。美女というテーマは昔から現代まで、非常に人気の高いものなのです。
作品紹介
ヴィーナスの誕生
神話的主題を用いた典型例です。これを描いたのはカバネルという画家です。描かれたのは1860年代なのですが、当時は裸体を描くのはタブーでした。ヴィーナスという神話を扱うことでそれが可能になっています。
オランピア
印象派の先駆的存在、マネによる作品です。裸体を描いているという点では先ほどの『ヴィーナスの誕生』と同じなのですが、本作では娼婦をモデルに描いたため大スキャンダルとなりました。ちなみに『ヴィーナスの誕生』と同じ時期に発表されています。
見知らぬ女
ロシアの画家、イワン・クラムスコイによる作品です。モデルは不明、制作意図も明らかにされていません。やや上から見下ろすかのような女性は、鑑賞者を憐れんでいるようでもあり、同時に軽蔑しているようにも見える絶妙な表情をしています。作者であるクラムスコイはアカデミーに批判的な、反抗的な人物だったのですが、そのためか、「このモデルは娼婦に違いない」と勝手に決めつけられ、多くの批判を受けました。
ビルチェス伯爵夫人の肖像
スペインを代表するロマン主義の画家フェデリコ・デ・マドラーソの傑作中の傑作です。婦人の微笑みが素晴らしいです。指先のしなやかさを感じられるまでに繊細に描かれています。
ドーソンヴィル伯爵夫人の肖像
こちらはアングルの作品。描かれているのは名門貴族の人物です。先ほどの「ビルチェス伯爵夫人の肖像」もそうですが、この時代の現実的な人物が描かれるのは地位の高い場合が多いです。またこの作品をよく見ると体の構造があり得ないことになっているのがわかります。アングルは写実性よりも美を追求しました。写実性をあえて捨てることでより高次の美を目指したのです。美を追求する意志の強さが伺えます。
ひばりの歌
ちょっと堅苦しい作品がならんだので、ふんわりしたものを。こちらはソフィー・アンダーソンの作品です。いいですねぇ(*´ω`)
今回もお読みいただきありがとうございました。
明日は絵画に描かれたイケメンを紹介する予定です。
Toshiroでした。それでは、また。