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米国の航空機メーカーBoeingは、Microsoftとパートナーシップを結んだ。Microsoftのクラウドプラットフォーム「Azure」を活用して、ビッグデータと人工知能(AI)で業務効率を改善するためだ。
BoeingはAzureへのデジタルソリューションの移行を開始し、「Cortana Intelligence」や「Azure IoT Suite」などMicrosoftのサービスを利用して空の旅の体験を改善する予定だ。今回の発表は「機体整備の遅れのために、滑走路で5分以上待たされたことがあるすべての人」に影響を及ぼすだろうとMicrosoftの太平洋北西部担当エンタープライズセールスディレクターNathaniel Crook氏は述べている。
Microsoftは、パートナーシップについて発表した公式ブログ記事で、2社が共同で取り組みを進めることで「航空会社は適応能力とイノベーションを起こす能力を高め、インテリジェンスを活用できるようになり、業務上の課題を解決できるようになる」と述べている。その柱は、予知保全の取り組みの改善、燃料消費の最適化、そして乗客体験の改善などにビッグデータアナリティクスを使用することだ。アナリティクスは、主にセンサやテレメトリ情報に基づいて行われる。
Microsoftで旅行分野のグローバル産業ディレクターを務めるGreg Jones氏は「航空業界では、データの爆発的増加に伴い多くの変革が起こっている。航空会社は業務の非効率をなくすために、情報へのアクセスを改善したいと考えている」と述べている。
旅行者はこの非効率に悩まされており、毎年算出されている米国顧客満足度指数(ACSI)で、航空会社が評価の低い業界として頻繁に挙げられるのもこれが理由だ。この新しい取り組みは、さらなる定時運行と顧客の満足につながるかもしれない。
前述の通り、予知保全はこの取り組みの大きな柱になっている。Boeingはデータを活用して、余裕を持って定期整備を行ったり、システムのパフォーマンスの異常を発見したりすることで、潜在的な問題を防ぐことができるかもしれない。また、この取り組みがフライトスケジュールの作成支援や、移動中の接続性提供のためのツールにつながっていくことも考えられる。
そのような改善や顧客満足度の向上は、航空会社の競争優位にもつながる可能性がある。BoeingのDigital Aviation部門で高度情報ソリューション担当ディレクターを務めるAndrew Gendreau氏は、「航空会社は、利益はあるが収益幅が少ない、非常に厳しい競争に事業だ。データとアナリティクスは、性能や体験の改善に利用できるだけでなく、収益性の継続的成長につながる可能性もある。
Microsoftのブログ記事では、今回のパートナーシップは乗務員の生産性向上や、地対空通信の改善にもつながる可能性があるが、これらの分野でどのように展開しうるかは未知数だと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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