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 ブラジルで8月5日に開幕するリオデジャネイロ五輪でテロを計画していたとして、同国の連邦警察は21日、ブラジル人10人を逮捕した。ジモラエス法相が同日、記者会見で発表した。過激派組織「イスラム国」(IS)に共鳴し、ブラジル国内でテロの準備を進めていたことが確認されたという。

 発表によると、10人は数カ月前から内偵捜査の対象となっており、1人は18歳未満の未成年。さらに2人を指名手配している。警察が盗聴していた仲間同士の電話の内容や対話アプリ「ワッツアップ」などのやり取りによると、逮捕された10人はISへの称賛を繰り返しており、パラグアイのインターネットサイトから自動小銃を買おうとしたり、格闘技や武器の操作の訓練をしたりしていた。だが、10人は連絡を取り合っていただけで、実際には面識はなかったという。

 ジモラエス氏は「すぐに逮捕に踏み切ったのは、ISへの称賛にとどまらず、実際にテロの準備が始まったからだ」と説明。ただ、「メンバーが直接、ISと連絡していた証拠は見つかっていない」と語った。五輪中に具体的にどこを標的にしようとしたかはわかっていないという。(サンパウロ=田村剛)

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