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15日に「THAAD配備決死反対」と書かれた鉢巻きをして星州郡庁で集会に参加した生徒。 |
12日から星州郡庁の駐車場には毎日午後7時から「ろうそく集会」が続いている。当初は約300人の住民が「星州THAAD決死反対」を叫び、自ら集まった。17日には1500人にまで増えた。星州教育支援庁はこの日、ろうそく集会に星州邑内の小・中・高校生およそ200人が参加したと推算した。
これに先立ち15日、黄教安(ファン・ギョアン)首相の一行は高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の星州配備決定に関する説明会をするため星州郡庁を訪れた。黄首相が「皆さんにあらかじめ伝えることができなかった点を改めて謝罪する」と理解を求めた。
しかし住民は「THAAD配備決死反対」「生存権を保障しろ」「あなたたちがここで暮らしなさい」などという非難と抗議を続け、黄首相は郡民とトラクターに囲まれて6時間30分ほど動けなかった。
この現場を数百人ほどの生徒が眺めた。当時、「私たちはTHAAD配備に反対する。これからどうなるのか」と涙ぐんで話す生徒もあちこちで目撃された。
生徒のデモ参加が突然増えると、ついに16日、「星州THAAD配備阻止闘争委員会」は「放課後ろうそく集会への参加は自律的だが、子どもが授業時間に決起大会やデモに参加することがないようにしてほしい」と自制を要請した。
政府が星州をTHAAD配備候補地として発表し、星州郡民が驚いて反発するのはある程度予想できる反応だ。特に星州の農民が全国生産量の70%を占める星州マクワウリの生産に被害があるのではと心配する心情も理解できないわけではない。人体への有害の可能性など星州郡民が心配する問題について、THAAD配備決定の前後に十分に説明できなかった政府に一次的な責任がある。
とはいえ、幼い生徒のTHAAD反対デモ参加は引っかかる。多くの怪談が乱舞した2008年のBSE(牛海綿状脳症)デモのように変質するのではと、すでに心配する国民も少なくない。
こうした中、星州THAAD配備阻止闘争委は外部デモ隊の排除を要求して平和デモを宣言した点は真摯な態度を感じさせる。暴力デモの代わりに平和デモを決断した中、THAAD問題は大人が責任感を持って解決していくのはどうだろうか。真夏の炎天下で意味も分からないビラを配る小学生はもう教室に送り戻そう。
キム・ユンホ社会部門記者