20日の共和党全国大会には、米大統領選で共和党候補者指名争いに立候補していたクルーズ上院議員(45)が登場した。ところが、演説ではトランプ氏支持を表明せず、会場はブーイングが渦巻く異例の事態になった。
「昨夜、指名を獲得したトランプ氏を祝福する」。演壇に立ったクルーズ氏はこう切り出して演説を始めたが、トランプ氏の名前に言及したのは一度だけ。後段になっても支持に触れないクルーズ氏に会場からは「トランプ! トランプ!」と支持表明を促す声が飛んだが、無視し続けた。
最後も「良心に基づいて投票しよう」と呼びかけただけで、会場から大ブーイングが起きるなか、会場を後にした。
両氏は予備選・党員集会で中傷合戦を繰り広げた。だが、党大会で演壇に立って、指名候補に支持表明しないのは極めて異例だ。団結を示したいトランプ氏の思惑は外れ、またも亀裂が浮き彫りになった。
クルーズ氏の地元テキサス州代議員からは「クリントン氏を阻止しなければならないのに失望した」(ショーン・アイルランドさん)との批判がある一方、「誇りに思う。彼らしい選択だ」(ロランド・ガルシアさん)と筋を通したことを評価する声もあった。(クリーブランド=佐藤武嗣、五十嵐大介)
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朝日新聞国際報道部
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