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【期間限定無料記事】辺野古だけじゃない! 今、高江で何が起こっているのか? 沖縄・高江より緊急レポート 1 

編集部からのお知らせ

問題の緊急性と重大性を考慮し、『沖縄・高江より緊急レポート 1』は期間限定で無料公開いたします。

 高江(沖縄県東村)が緊迫した状況にある。

 人口わずか150人の小さな集落に、県内外から500人もの機動隊が動員された。明日(21日)にも県道が封鎖され、米軍ヘリパッド建設に反対する住民や車両などの「強制排除・撤去」も予定されている。

 私は本日(21日)早朝、沖縄入りし、高江に向かった。
    

県道前に停まる警察車両の長い列 

国家の強権に抗う高江

 そもそも高江で何が起きているのか──。

 これまでの経緯を簡単にまとめると、以下の通りとなる。

 1995年、沖縄県内で米兵による少女暴行事件が起きた。これによって米軍基地の整理縮小を求める声が強くなり、県内米軍施設の一部返還が決められた。

 しかし、日米両政府が合意したのは無条件の「返還」ではなく、そこには移設条件がつけられていた。

 たとえば普天間飛行場の返還は合意されたものの、それと引き換えに辺野古に新基地が建設されようとしている。基地を右から左に移動するだけなのだから、本来の意味での「返還」には遠い。当然、沖縄県民が望んだものとは大きく意味が違っていた。この辺野古新基地建設問題はいま、島ぐるみでの抗議運動によって、工事が中断している状態だ。

 高江もまた、同じ状況にある。

 沖縄本島北部の「米軍北部訓練場」も「返還合意」された施設だが、そこにも高江に6か所のヘリパッドを建設することが交換条件となっていた。

 やんばるの森に囲まれた静かな高江の集落は、たちまち全国の注目を集めることになった。

 住民の意向を無視するかのように工事は進められた。しかし2007年からは一部住民によって建設に反対する座り込みが続けられている。辺野古というシンボリックな存在の陰に隠れ、なかなか大きく報道されることはないが、高江の住民もまた、国家の強権と闘っているのだ。これによってヘリパッド建設も中断状態にあったのだが、今月、再び、国が動き出した。

 なんと、参院選の投票箱が締め切られてから10時間後、米軍北部訓練場のゲート前に機動隊が投入され、建設工事に使う資材の運搬が強行されたのだ。

 今回の参院選において、沖縄選挙区では与党の推す島尻安伊子氏が落選。これによって衆参両院の全選挙区が「新基地建設反対」を訴える野党議員によって占められたことになる。

 そうしたなかで工事着工の動きを「政権の焦り」と分析する地元記者も少なくない。

 19日からは高江地区を通る県道70号線で検問も始まり、沖縄防衛局は市民や車両(運搬トラックなどを阻止するためにゲート前に反対派市民が置いたもの)の強制排除方針を決めた。

 地元県警だけではなく、警視庁、福岡県警、千葉県警などからも応援部隊が続々と沖縄に集まった。

 現地では22日未明に「強制排除」着手との情報が流れている。

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