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病院の向かいに葬祭会館 建設計画に住民反発

伊豆新聞 7月15日(金)14時30分配信

 県東部で冠婚葬祭事業を展開する平安(沼津市)が、伊豆の国市長岡の慈広会記念病院の道路向かいに新たな葬祭会館の建設を計画していることが14日、分かった。病院側は「入院患者の療養環境に重大な影響を与える可能性があり、地元でも納得していない住民が多い」と反発。同社は取材に対し、「現実的に住民全員の同意を得ることは難しい。反対意見は真摯(しんし)に受け止めるが、基本的な建設の方針に変わりはない」と説明した。

 建設計画地は移転が予定されている生コン工場の跡地。病院によると、2年前に生コン工場側から移転に関する説明があった際に平安の関係者も同席し、葬祭会館の建設計画が示された。住民からは「旅館やホテル、商店の客足減少が予想される」「地価が下がり資産価値が減少する」などの反対意見が相次いで紛糾したという。

 説明会では昨年秋に着工、今春に完成というスケジュールも明かされたが、これまで大きな動きがなかったため「立ち消えになったと思っていた」(病院関係者)。しかし、6月に地元の坪ノ内地区に対して建設に関する通知があったという。

 病院側は「懸命に生きようとする患者の方たちの気持ちにどれほどのダメージを与えるかは明らか」と訴えている。市は「計画地は市街化区域で、法律上問題がなければ行政としては静観するしかない」という立場だ。

 平安は近く住民説明会を開く方針。「これまでの葬祭会館も住民全員が建設に同意していたわけではないが、なるべく理解を得られるように努力を続けていく」としている。

最終更新:7月15日(金)18時30分

伊豆新聞

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