07月21日 18時59分
集団的自衛権の行使を認めた閣議決定と安全保障関連法は憲法9条に違反するとして、三重県の男性が無効の確認を求めていた裁判で、津地方裁判所は、21日、男性の訴えを退ける判決を言い渡しました。
この裁判は津市の元三重県職員、珍道世直さん(77)が、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定と、去年9月に成立した安全保障関連法は憲法9条に違反すると主張し、関係する部分の無効確認と国への損害賠償を求めて訴えたものです。
21日、津地方裁判所で開かれた裁判で、岡田治裁判長は「裁判の対象となるのは当事者間の具体的な権利や義務などに関する紛争に限られる」と述べました。
その上で、「閣議決定は原告の権利や義務に直接影響を与えるものではなく、抽象的に法律が憲法に適合するかしないかの判断を求める訴えは法律上の争いにはあたらない」などとして、原告の訴えを退ける判決を言い渡しました。
判決について珍道さんは「安全保障関連法やその手続きは憲法に違反していると考えており、裁判所の決定は受け入れられない」として名古屋高等裁判所に控訴する考えを示しました。
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