「ポケモンGO」 観光地 集客に期待の一方不安も

近く日本でも配信される予定の人気のスマートフォン向けのゲームアプリ「ポケモンGO」について全国の観光地などでは集客に期待する声がある一方、予想を超える事態が起きないか不安視する声もあがっています。
このうち、大阪の観光名所、通天閣では展望台に置かれた幸福の神様とされる「ビリケンさん」の像のそばに、ゲームのキャラクターである「モンスター」が現れれば、さらなる集客につながると期待しています。
通天閣を運営する会社の高井隆光副社長は「ビリケンさんを撮って横にピカチュウが出たら最高です。ポケモンGOは人が町に出る絶好の機会だと思うので、ぜひ観光誘致につなげていきたいです」と話していました。そのうえで「歩きスマホの問題については係員の声がけなどで注意喚起していきたいです」と話していました。

一方、東京・台東区にある東京国立博物館はこれまでにもスマートフォンの位置情報を使う別のゲームでアイテムを求めるユーザーたちが館内の展示スペースに大勢集まり混乱したため、急きょ、係員を配置するなど対応に追われたケースがあったということです。ポケモンGOについても、来場者に影響が出る可能性がある場合は同じような対応をとることを検討するということです。

また、東京・台東区にある浅草寺でも今のところ、特別な注意喚起はしていないものの、参拝客などに影響が出るおそれがある場合は敷地内に注意を呼びかける掲示を設ける予定だということです。

滋賀県 盗撮防止条例改正の影響を懸念

スマートフォンのカメラ機能を使って楽しむゲームアプリ「ポケモンGO」について、滋賀県では盗撮の被害を減らすための条例の改正が影響して、ゲームが楽しめないのではないかと懸念する声がツイッターなどで相次いでいます。

滋賀県では、盗撮の被害を減らすため、警察本部が県の迷惑防止条例の改正をすすめています。盗撮の目的で写真機能を持ったスマートフォンなどを人に向けたり設置したりする行為を規制する内容で、今後、議会の承認が得られれば施行されることとなります。
これについて、「ポケモンGO」ではスマートフォンのカメラをあちこちに向けて楽しむため、盗撮と間違われて条例に触れないか懸念する声がツイッターなどで相次いでいます。
滋賀県警察本部生活安全企画課は、条例改正はスカートの中にカメラを差し出すなどの行為を規制するのが目的で、ポケモンGOの利用制限につながるものではないと説明してます。警察は「改正案が施行された際には状況を見ながら、県民生活に不便をかけないよう運用していきたい」としています。