蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【競馬・ボート・競輪】[ボート]王座は譲れニャ〜 とこなめボート開設63周年記念「GIトコタンキング決定戦」あすから6日間2016年7月21日 紙面から とこなめボートの開設63周年記念競走「GIトコタンキング決定戦」が22〜27日まで6日間開催される。全国からスター選手が集結して優勝を占うドリーム戦は初日と2日目のダブルドリーム戦が組まれた。初日は地元エースの池田浩二を1号艇に毒島誠、中島孝平、白井英治、重成一人、笠原亮がシード。2日目は1号艇に篠崎元志が入り、今村豊、坪井康晴、平本真之、吉川元浩、山口剛が続く。シリーズは地元の二枚看板、池田浩二と平本真之を中心に激しいバトルが繰り広げられる。 ◆池田、エースの貫禄
地元とこなめのエース・池田浩二(38)=愛知=が満を持してトコタンキングの座を取りに来る。5月のチャンピオン大会では、三国周年で負傷した影響で、ドクターストップがかかり欠場。一般戦の優出は2回あるが、地元とこなめで、ことしはまだ池田らしい、さっそうとしたレースを見せていない。 しかし、肋骨(ろっこつ)骨折の傷が癒え、体調が戻るとともにリズムは上昇カーブを描いている。6月、蒲郡のSGグラチャンでは、舟足も水準以上に仕上げてベスト6入り。優勝戦では前付けに出る積極的なコース取りも見せてファンを沸かせた。 「昨年は勝てないまでもSGで2度優出して、最後はグランプリで優出できたし、まずまずだったけど、ことしも同じように、優勝はないけど、SGで2度優出できたし、悪い感じはしない。ただ、今はエンジンなりで、素性の悪いエンジンを引くと優勝する事は難しい」 前走の鳴門オーシャンCでは、エンジンの素性がもうひとつで、回転調整に苦労したが、それでもシャープなさばきを披露して勝ち進み、優出を果たした。「蒲郡と鳴門では仕上がりが全然違ったけど、何とかレースができる感じにはなった」と優勝戦も見せ場を作ったが、結果は5着ゴール。それでも、2回のSG優出で昨年同様にグランプリ出場の足掛かりはつかんだ。 とこなめ周年は2008年の54周年で優勝。昨年3月の61周年でも、優勝した平本真之に続いて2着に好走。「周年で優勝した時は、まだ持ちペラだったからね。この前のとこなめのようなエンジンでは厳しい。そこそこ素性のいいエンジンをまず引きたいね」。前回のとこなめ一般戦では、さばき一本だけで優出は果たした。「周年も優勝できるように頑張りますよ」と貫禄駆けでVをつかみ取る。 ◆平本、地元で自然体
2年前、平和島のグランプリシリーズでSG初優勝を飾った平本真之(32)=愛知=は「これで終わりにしない。もっと頑張りますよ」と二つ目のSG奪取に気合を入れ、ことし5月の尼崎オールスターで勇躍。快パワーを発揮して勝ち進み、優勝戦もインから豪快に逃げ切って、二つ目のSG奪取に成功。真のトップレーサーの仲間入りを果たした。 次なる目標は暮れの住之江グランプリ制覇。それも「賞金上位6人の中に入りたい」と照準を絞っている。ただ、そう簡単に平本に勝たせてくれるほど、SG戦線は甘くない。6月の蒲郡グラチャン、7月の鳴門オーシャンでは、勝率のあるエンジンを手にしたが、思うような仕上げができずに予選敗退してしまった。 「もともと、この季節はうまく合わせることが難しい。蒲郡も鳴門もいろいろ調整を試したけど、納得いく仕上げではなかった。オールスターで勝って、恥ずかしいレースはしたくないという意識が強すぎて、肩に力が入りすぎていたかもしれません」 地元のとこなめなら、平本は自然体で走れる。しかも、周年記念では3大会連続優出の実績の持ち主。昨年、Vを飾った61周年では「エンジンも良く出ていた」と納得の仕上げで地の利を生かした。ここは意識過剰となっていた気持ちをいったんリセット。「地元で優勝して賞金を上積みします」と平本は、体に染み付いたとこなめの走り方を存分に発揮する。 ◆篠崎、頂上決戦へ加速
昨年、蒲郡でSGメモリアルを制し、今年も4月、津の周年記念で優勝して、何かと東海地区と縁がある篠崎元志(30)=福岡。 とこなめの印象を聞かれると「水面は好きでも嫌いでもないです。やっぱりエンジン次第ですよ」と選手にとっては、エンジンの仕上がりが成績を左右する重要な要素だということを強調した。 5年前、びわこで初めてGIを優勝してから、すでに6回のGI優勝を飾っている。4年前には住之江のグランプリシリーズでSG初優勝。グランプリシリーズを勝つと次のSGが取れないと言うジンクスを昨年、蒲郡のメモリアルで優勝して吹き飛ばして見せた。「これから、もっともっとSGを勝つ気持ちなので、ジンクスなんて関係ないです」と、まったく気にすることなく、SG2勝目を飾り、暮れのグランプリ優勝戦まで駆け上った。 前走の鳴門オーシャンCでは、選考順位1位でSG初のドリーム戦1号艇からのレースだったが、プレッシャーを感じることもなく逃げ切り、幸先のいいスタートを切った。しかし、2日目から白星を挙げることができず、準優は5着敗退。「反省点を挙げたら、原稿用紙5枚はいる」と優出を逃したことを悔しがったが、それでも賞金ランキングは7位をキープ。ことしも頂上決戦を目指してSG、GIでさらなる加速を誓う。 ◆毒島、リズム上向き
昨年、まるがめ、桐生、宮島とGI3V。暮れのグランプリでも優勝2着と大活躍を見せた毒島誠(32)=群馬。ところが、ことし前半は2月からつ、4月の平和島一般戦の優勝はあるが、記念戦ではもうひとつの状況が続いた。毒島自身、6月蒲郡グラチャンの前夜祭で「何だかなーという感じ」とぼやいていたが、その蒲郡グラチャンで気配一変した。 「前検では、手応えがなかったけど、整備員さんと相談してやった整備が良かったのか、舟足がだんだん良くなった」と、あれよあれよという間にベスト6入り。優勝戦は展開が向かず4着だったが、復活の確かな手応えをつかんだ。 続く7月の鳴門オーシャンでも、前検日はまったく手応えなしの凡エンジン。しかし、手を休めることなく整備に没頭。本体整備とペラ調整が功を奏して、出足は戦えるレベルまで引き上げて、予選、準優を突破する気迫の走りを見せた。 「蒲郡に比べると、鳴門はそこまで直り切らなかったけど、優出できたのだから良しとします」。結果は優勝戦6着だったが、諦めることなく調整した努力が報われた。 リズムは確実に上向いている。いまの毒島なら、とこなめでもV争いを互角に持ち込む。 【総展望】強豪集結で大混戦模様池田、平本のとこなめ2枚看板と毒島、篠崎以外にも強豪が集結するシリーズで、大激戦模様だ。 坪井康晴はことしのSG開幕戦、3月平和島クラシックで8年ぶり3回目のビッグタイトルを奪取した。出力低減エンジンの調整力は屈指で、パワーを確実に引き出す。2008年の55周年以来となる大会制覇へ、素早く足を仕上げ優位に戦う。 今村豊、白井英治の山口師弟コンビのとこなめ実績がキラリと光る。今村は2011年のプレミアムGI・マスターズ制覇の実績を持ち、ことし2月の一般戦ではオール1着の完全優勝。スロー域から鋭発を決めての積極ターンと、艇界レジェンドのレーススタイルは不変で強力だ。 白井は01年の当地ダービーでSG戦初優出。以来14年若松メモリアルでSGタイトルをつかみ取るまで時間は要したが、ボート界のトップグループにずっといる。当地はことし2、3月と一般戦連覇中。果敢なSと破壊力十分の攻めで、今回も主役の座を狙う。 尼崎オールスター、蒲郡グラチャンとSG連続優出するなど好調な重成一人、コース不問のスピード戦が魅力の笠原亮、ハンドルワーク秀逸の中島孝平、ハイレベルで多彩な攻めを持つ吉川元浩、クレバーかつ攻撃派の山口剛。Wドリーム組は実力者がそろう。 予選スタート組にも優勝候補がズラリ。地元愛知支部の原田幸哉、赤岩善生、仲口博崇は池田、平本とともに強力遠征陣を迎え撃つ。原田はとこなめ前回、今月初旬の一般戦でことし3回目の優勝をオール1着で飾ったばかり。赤岩も6月に当地一般戦で準完全優勝。調整面でのアドバンテージも生かす。ことしの東海地区選(2月蒲郡)王者、仲口は14年のダービーで悲願のSGタイトルをつかんだ水面で攻めの姿勢を貫く。 6月GI鳴門周年制覇の菊地孝平はGI初制覇のメモリアルプールでさらにリズムを上げる。6月GIまるがめ周年を制し、直前の鳴門SGオーシャンC優出の新田雄史も波に乗っている。 PR情報
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