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【首都スポ】

高校野球 米田サヨナラ弾 関東一劇勝!

2016年7月17日 紙面から

サヨナラ本塁打の米田(背番号7)を迎えて喜ぶ関東第一ナイン=神宮球場で(小原栄二撮影)

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◇関東第一6−4堀越

 第98回全国高校野球選手権(8月7日から15日間、甲子園)は16日、東東京大会で3季連続の甲子園がかかる関東第一が5回戦に進出。米田克也外野手(3年)のサヨナラ2ランで堀越を6−4で破った。堀越は9回に秋田航嗣外野手(3年)のソロ本塁打で追いついたが及ばなかった。5年ぶりの夏の甲子園を目指すシードの帝京は初戦となった3回戦を突破。ドラフト候補の郡拓也捕手(3年)が1イニング3盗塁を決めた。

 一塁を回ったところで右手を突き上げた。関東第一の米田が、同点の9回2死二塁で右翼にサヨナラ2ラン。「何でも打ちにいこうと思った。スライダーにしっかり体が反応しました」。9回に同点ソロを浴びたが、東京で昨夏から負けなしの王者は落ち着いていた。「初めから接戦になると思っていた。あせりはありませんでした」。すかさず倍返しした。

 公式戦1号に、米沢貴光監督(40)もびっくり。「2安打していたので敬遠されるかと思った。調子が上がっていたし(勝負してくれたら)打ってくれると思ったけどホームランとは思わなかった」。今春センバツで、東邦のドラフト候補右腕・藤嶋に1安打完封された。「藤嶋君は速かった。速い球にも負けないように練習した」と米田。リベンジを胸に、チーム全体で取り組んだ打撃強化の成果だった。

 名前は「克也」。現役時代は南海で三冠王に輝き、監督としてヤクルトの黄金時代も築いた野村克也さんにあやかった。甲子園に行くプレーヤーになってほしいと、父・史明さん(41)が命名。その通りに育った。中学で硬式野球を始めるとき、強いチームでやりたいといい、千葉市から東京の江戸川中央シニアに入ると言い出した。自動車で片道45分。母・光恵さん(42)は反対したが、毎朝5時に起きてランニングすると約束して、やりとげた。「野球に関しては意志が強い」と史明さん。両親をセンバツにも連れて行った。

 センバツの後は、打撃マシンを高速にして、距離も近づけて打ち込んだ。春の関東大会で東海大市原望洋の153キロ右腕・島の直球を2安打。「東東京にも(二松学舎大付の)大江君のような速いピッチャーがいますが、速い球でも打つ自信があります」。だれにも負けたくない。この夏も東東京の頂点まで上りつめて甲子園に行く。 (小原栄二)

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