長崎のストーカー殺害事件 男の死刑確定へ
k10010603301_201607211710_201607211719.mp4
5年前、長崎県西海市で、ストーカー被害を受けていた女性の母親と祖母が殺害された事件で、最高裁判所は女性と同居していた男の上告を退ける判決を言い渡し、殺人などの罪で死刑が確定することになりました。
平成23年12月、長崎県西海市の住宅で、ストーカー被害を受けていた女性の母親と祖母が殺害され、女性と同居していた筒井郷太被告(31)が殺人などの罪に問われました。
被告は「自白を強要された」などとして無罪を主張しましたが、1審の長崎地方裁判所と2審の福岡高等裁判所はDNA鑑定などをもとに死刑を言い渡し、被告側が上告していました。
21日の判決で、最高裁判所第1小法廷の池上政幸裁判長は「客観的な証拠などに基づいて被告を犯人と認定した判断は妥当だ」と指摘しました。
そのうえで、「同居していた女性を取り戻すために家族を排除したいという動機に酌量の余地は全くない。あらかじめ包丁を買って家族の住所を調べるなど計画性が高く、強い殺意に基づく残忍な犯行で、刑事責任は極めて重大だ」として上告を退け、死刑が確定することになりました。
被告は「自白を強要された」などとして無罪を主張しましたが、1審の長崎地方裁判所と2審の福岡高等裁判所はDNA鑑定などをもとに死刑を言い渡し、被告側が上告していました。
21日の判決で、最高裁判所第1小法廷の池上政幸裁判長は「客観的な証拠などに基づいて被告を犯人と認定した判断は妥当だ」と指摘しました。
そのうえで、「同居していた女性を取り戻すために家族を排除したいという動機に酌量の余地は全くない。あらかじめ包丁を買って家族の住所を調べるなど計画性が高く、強い殺意に基づく残忍な犯行で、刑事責任は極めて重大だ」として上告を退け、死刑が確定することになりました。
遺族コメント「速やかに刑の執行を」
この事件で妻と母親を殺害された山下誠さん(63)は弁護士を通じてコメントを出しました。
山下さんは「長い年月がかかりましたので、これ以上、待つことはできません。確定判決に基づき、速やかに死刑を執行していただきたいです。早く墓前に行って『死刑判決が確定するよ』と報告したいです」と述べています。
また、ことし5月に東京・小金井市で芸能活動をしていた女子大学生が刃物で刺された事件について、「警察は漫然と『ストーカー対策』なるものを運用している、という印象を受けました」と述べ、警察は当事者の話を十分に聞き取り、緊急性や重大性に応じた対応をする必要性があると訴えています。
山下さんは「長い年月がかかりましたので、これ以上、待つことはできません。確定判決に基づき、速やかに死刑を執行していただきたいです。早く墓前に行って『死刑判決が確定するよ』と報告したいです」と述べています。
また、ことし5月に東京・小金井市で芸能活動をしていた女子大学生が刃物で刺された事件について、「警察は漫然と『ストーカー対策』なるものを運用している、という印象を受けました」と述べ、警察は当事者の話を十分に聞き取り、緊急性や重大性に応じた対応をする必要性があると訴えています。