読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ちょっと自由に生きるコツ

見方を変え気持ちを変えるとちょっと自由になれるかも。 ビジネスマン向けのメソッドから、日々の雑感までを綴っていきます。

トラウマ漫画 心のシコリとなった10作品

趣味・息抜き 趣味・息抜き-本・漫画

 

【スポンサーリンク】

 

  そつそつ (id:sotsusotsu)さんのこちらの記事を読んで、わたしも心のシコリとなっているトラウマ漫画を紹介したいと思います。

古い作品が多めで、多少のネタバレを含んでいます。

sotsusotsu.hatenablog.com

 

光る風(山上たつひこ)

軍国主義が進んだ日本。国家権力によって国家統制が行われ、若者は戦場へ駆り出されていく。

軍人一家に育った主人公は、戦地で両手両足を失って帰還した兄の負傷に疑問を持ち、その謎を探ろうとするのだが・・・。

 

独裁体制、格差社会、差別、そして、軍事同盟国であるアメリカが日本に対して行った仕打ちなど、ナマナマしいものがあります。

 

本作品は、連載を「強制終了」させられたようです。

すぐに逃げ出したくなるような世界観が描かれていますが、もしからしたら一歩ずつ現実化しているのかもしれません。

 

 ゆうれい談(山岸涼子)

 タイトル通り怪談話、著者本人や漫画家仲間の体験談をそのまま漫画にしたものです。

ストーリー自体はたんたんとしているのですが、その分余計にリアルに感じました(国分寺市等の実在の地名が出てきますし)。

 

私が一番、恐れおののいたのは、著者が仏間で幽霊を見たシーン。

宿泊先で夜中に目覚めると、男の幽霊が顔に手ぬぐい巻き、正座をして、右手で何かを指差している、そんな姿を見てしまうというものです。

 

これを読んだのは小学校3年生くらいのとき。

怖くて怖くて、しばらくの間、夜ひとつの布団で寝ることができず、母や姉の布団にもぐりこんでいた記憶があります。

 

ちなみにこの幽霊、映画「リング」に出てくる指差し男のモデルとも言われています。

 

アシュラ(ジョージ秋山)

 大飢饉。凄惨な死体の山。幼児のお尻にかぶりつく男。男の死体を解体し、その腕を喰らう女・・・。

気のふれた女が、産み落とした赤ん坊、それが主人公のアシュラ。

 

こんなシーンから始まる作品です。

えげつない描写とともに、「生まれてこなければよかったのに」というフレーズが何度も出てきて、陰鬱な気持ちになりますが、終わり方は救いのあるものです。

 

 銭ゲバ(ジョージ秋山)

 貧しい家に生まれ、醜悪な容姿である主人公。

貧しさを憎み、醜さを憎み、銭だけが全てと、銭を得るためにありとあらゆる悪事をこなしていくというストーリー。

 

「都知事」という座にまで昇るも、なんとも救いようのない最期を迎えます。

その行動と「この世は銭ズラ」というセリフがあいまって、当時はお金に対する拒否感めいたものを強く感じたものです(今は、まったくありませんが・・・笑)。

松山ケンイチが主役でドラマ化されていたようですね。

 

 どろろ(手塚治虫)

天下盗りという自身の野望のため、生まれたばかりのわが子を妖怪に捧げる父。

あらゆるパーツを奪われ芋虫のような身体で産まれる子供は、医者に義手義足などを与えられ、妖怪を倒すごとに身体の部位を取り戻していく。

 

様々な妖怪よりも、むしろ、登場する人間のおぞましさが、後味悪く残る漫画です。

食器を持っていないため、配給のお粥を両手で受け取り、やけどをする。そこまでして、子供にごはんを食べさせようとする母親のシーンに、強烈な印象を持ちました。

 

漫画の連載は途中打ち切り、アニメ化されるもやはり消化不良の終わり方をしています。ちなみに、妻夫木聡と柴咲コウにより映画化されています。

 

 はだしのゲン(中沢啓治)

 広島を舞台に、戦争の悲惨さを描いた作品。

「発達過程にある児童に見せるべきではない」との理由で、小学校の図書館からの撤去騒動が起きました。

それくらい悲惨な描写とともに、(おそらくは著者の持つ)政治信条が綴られています。

 

 神の左手悪魔の右手(楳図かずお)

恐怖ものです。

大人になってから読んだものですが、とにかく描写がエグイのです。

うなされている少女の両目を突き破ってハサミが出てくるシーンから始まる、そんな漫画です。

 

 ぼくらの(鬼頭莫宏)

 夏休みに自然学校で過ごしていた15人の少年少女が、興味半分でゲームに参加。巨大ロボットを操作して、地球を襲う敵と戦うものだが、それはゲームではなく現実におきていることだった。

 

こう書くと、いわゆるロボットヒーローもののようですが、ゲームには隠された意味があり、また、戦闘に参加する子供には残酷な運命が待ち構えているなど、作者独特の「鬱」感が満載の漫画です。

 

同系統で「なるたる」という漫画もありますが、重苦しい雰囲気は「ぼくらの」のほうが格段に上です。

ちなみに作者は、ヱヴァンゲリヲン新劇場版「破」のデザインにも関わっています。

 

 座敷女(望月峯太郎)

深夜、隣の部屋の呼び鈴がなっているのを不審に思い、様子を見たところ、そこには薄汚い格好の大女が。

その女の問いかけに応えたことから、その女に付きまとわれることに。

 

「リング」貞子を彷彿させるような大女が、常軌を逸した行動で主人公を追い詰めていく様は、まさに恐怖のひとことです。

 

火の鳥2・未来編

都市のコンピュータの対立によって戦争が勃発、核爆弾によって人類は滅亡する。
生き残った主人公は、火の鳥によって不死にされ、地球を復活させるよう命じられるのだが・・・。

 

「火の鳥」は、その血を飲むと不老不死になれるという伝説の鳥。この未来編では、実際に不死になった(不老ではない)人間が描かれています。

何千年、何万年、何億年と、肉体は消滅しても意識は残り、やがて、神と呼ばれる存在となり、そして・・・。

 

永遠に続くということ、終わりがないということは、途方も無く絶望的だということを感じた一冊でした。

 

こちらは、終わりはありますが、やはり絶望的な漫画です。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・

 

多くの作品は小学生の頃に読んだものですので、より強いインパクトを感じたのだろうと思います。

 

 瞬間的に「怖っ!」となるもの、生理的に嫌悪感をもつもの、ジワーっと落ち込んでしまうものなど様々ですが、まさに「怖いもの見たさ」で読んでしまい、印象的な描写とそのときに持った感情などが、今もトラウマとなって残っています。

 

おすすめはしませんが、ご興味がありましたら。

 

<関連記事>

b-zone-salariedman.hatenablog.com

 

では、また。