前橋市で2014年、高齢者2人を殺害し、1人に重傷を負わせて現金などを奪ったとして、強盗殺人や強盗殺人未遂などの罪に問われた同市本町、無職土屋和也被告(27)の裁判員裁判で、前橋地裁は20日、求刑通り死刑の判決を言い渡した。

 弁護側は即日控訴した。

 鈴木秀行裁判長は「非力な高齢者に対する一方的な凶行で、卑劣かつ冷酷だ」と指摘。判決の言い渡し後、土屋被告に向かって、「悩みに悩んでこの選択をしました」と述べた。裁判員や補充裁判員を務め、閉廷後に記者会見した男女4人も「重い判断だった」などと口々に語った。

 判決などによると、土屋被告は14年11月10日、同市日吉町、小島由枝さん(当時93歳)方に侵入し、小島さんの頭をバールで殴るなどして殺害、現金約5000円などを奪った。