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【産経抄】
リオ五輪に東京都議会の視察団が派遣されるが、観光の語源をご存知だろうか 6月23日
選挙のたびに新聞は、候補者の経歴や座右の銘などを紹介している。「尊敬する人」の欄には、明治維新の志士の名前をよく見かける。司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』のなかに、こんな記述があった。
▼「要するに、史上名を残した志士というのは、足で取材し、足で伝播(でんぱ)した旅行家ばかりということになる」。確かに竜馬も吉田松陰もひたすら諸国を歩いて人に会い、時勢を論じたものだ。それにあやかろうというのだろうか。
▼国会議員や地方議員にとって、視察旅行も大事な仕事の一つらしい。リオデジャネイロ五輪・パラリンピックにも、次期開催地の東京都議会の視察団が派遣される。ただ、問題は総勢28人分の経費の金額である。6200万円もの予算が確保されていた。ホテル代などの高騰によって1億円前後になる可能性もある。税金の無駄遣い以外の何物でもない。規模を縮小するのは当然である。
▼21日に東京都知事を辞職した舛添要一氏もあきれているはずだ。視察団には、高額な海外出張費をはじめとする、舛添氏の金銭問題を追及していた議員も含まれている。都議団による豪華な海外視察には、これまでも疑問の声が上がっていた。平成20年には、視察団が帰国後に作成した海外調査報告書に、専門家の論文の丸写しが見つかっている。
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