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 オリンパスの粉飾決算事件で、旧経営陣の損失隠しに協力したとして金融商品取引法違反などの罪に問われた証券会社元取締役の中川昭夫被告(66)=上告中=が、「関与していない行為について記事で関わったと書かれ、名誉を傷つけられた」として、日本経済新聞社に550万円の損害賠償などを求めた訴訟で、東京地裁(中吉徹郎裁判長)は20日、同社に33万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 問題になったのは、旧経営陣の損失隠しを幇助(ほうじょ)したとして中川被告が一審・東京地裁で有罪判決を受けたことを報じた2014年12月8日付夕刊の記事。判決は「幇助行為に含めていない行為にも関わったと読める」と指摘。「真実とは認められない」と判断した。

 日経新聞は「判決内容を検討し、適切に今後の対応を決めたい」との談話を出した。