東京都知事選(31日投開票)に立候補している元防衛相の小池百合子氏(64)は20日、都内で街頭演説した際、インターネット上で「殺害予告」を受けたとして、警視庁池袋署に被害届を出したことを明らかにした。

 書き込みは、19日に小池氏自身がツイッター上で確認した。「明日の朝7時52分、俺は散弾銃で小池百合子をもう殺す」と、記述があったという。20日朝、予告に近い時間帯に、小池氏はJR新橋駅前で演説していたが、不審人物は確認されなかったという。

 小池氏は、演説で自身に対する殺害予告に触れた後で、「命懸けでございます。もともと(出馬に際して)崖から飛び降りているが、別の理由で本当に命懸けになっている。守ってくれるのは皆さんの1票1票です」と、呼び掛けた。

 遊説後、報道陣の取材に「殺害うんぬんということまで、普通は書かないと思う。時間まで指定されたので、どうしようと思った」と不安を口にした。一方で「びっくりしたし、危ないと思ったが、選挙の時は、いろんなことがあるし、不安はつきものだ。脅しに屈することなく、注意しながら駒を進めていきたい」と話した。選挙戦で殺害予告を受けたのは、初めてという。

 小池氏はこの日、街頭演説を予定通りこなしたが、警備体制が一段と強化された。スタッフに加え、多くの警察官が不審者がいないか目を光らせた。