蹴球探訪
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【大相撲】稀勢の里、手痛い初黒星も白鵬も敗れて息吹き返す2016年7月15日 紙面から
◇名古屋場所<5日目>(14日・愛知県体育館) 綱とりが懸かる大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=は栃煌山に突き落としで敗れ、初黒星となったが、直後に横綱白鵬も宝富士に敗れたことで息を吹き返した。白鵬は春場所からの連勝が33でストップ。宝富士は2個目の金星獲得となった。平幕の逸ノ城が5連勝で単独トップに立った。5日目に平幕が単独首位に立つのは2010年九州場所の翔天狼以来。かど番の大関照ノ富士も松鳳山に寄り切られて初黒星。大関琴奨菊は御嶽海を押し出してようやく初日となった。 序盤戦の最後に落とし穴が待っていた。「あーっ」。稀勢の里の初黒星に館内も、支度部屋も一瞬どよめいた。花道奥の通路で稀勢の里は肩で息をしながら首を振った。3場所ぶりに序盤戦で取りこぼした。支度部屋に引き揚げると舌をペロリ。「うーん…。切り替えてまた明日から頑張ります」と多くを語らなかった。 最大の武器が影を潜めた。4日目までは得意の左四つで完勝。この日は稀勢の里が左を差そうとしても栃煌山が許さない。冷静さを欠いたのか、右で張る。強引に前へ出たところを突き落とされ、こらえきれず土俵下へ転げ落ちた。 栃煌山とは過去22勝13敗。朝稽古後の稀勢の里は「いい相撲は参考にするし、悪い相撲は反省する。いい具合(に考えること)が一番いいでしょうね」と1横綱1大関を倒した“同い年”にそれほど警戒しなかった。ただ、「何があるか分からないからね」とも付け加えた。嫌な予感が的中してしまった。 綱とりへ最低条件の初優勝が遠のいたかと思いきや、すぐさまチャンスはよみがえった。直後に最大の壁、白鵬にも土がついた。八角理事長(元横綱北勝海)は「稀勢の里にもまだまだツキがある。前向きに、いい方に捉えないとね」とプラス思考で中盤戦に臨む心構えを説いた。 稀勢の里にとって負けを引きずらないことが何より大事になる。全勝の逸ノ城と1差ついたが、白鵬とは1敗で並走する格好となった。「集中して。また明日からですね」。稀勢の里は自分に言い聞かせた。初V&綱とりへ一瞬ともった黄信号はすぐ青に戻った。運も味方した稀勢の里が再出発する。 (永井響太) PR情報
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