中国幹部「仲裁裁判は域外国のたくらみ」
中国が南シナ海で主張する管轄権を否定した仲裁裁判について、中国の外交を統括する楊潔※チ国務委員は「ある域外の国々が仲裁裁判を利用して中国の主権と権益を否定しようとたくらんだものだ」と批判し、中国国内で裁判の結果への反発が広がるなか、みずからの主張の正当性を強調するねらいがあるとみられます。
国営の中国中央テレビは、15日午前、中国の外交を統括する、副首相級の楊潔※チ国務委員のインタビューを放送しました。
この中で、楊国務委員は、先にフィリピンの申し立てで開かれ中国が南シナ海で主張する管轄権を否定した仲裁裁判について、「ある域外の国々が仲裁裁判を利用して中国の主権と権益を否定しようとたくらんだもので、ひいては結託して国際社会での孤立化を図って中国の顔に泥を塗り、平和的な発展をけん制しようとした」と述べ、名指しはしなかったもののフィリピンの同盟国、アメリカなどを批判しました。そのうえで、「70余りの国や国際組織が、中国の立場に理解と支持を表明しており、陰謀が失敗に終わったことを証明している」と述べ、中国が国際社会で孤立しているという見方を否定しました。
中国国内では、今回の裁判の結果への反発が広がっていて、国民の怒りの矛先が共産党や政府に向かないよう、みずからの主張の正当性を強調するねらいがあるとみられます。
※「チ」は竹かんむりに褫のつくり。
この中で、楊国務委員は、先にフィリピンの申し立てで開かれ中国が南シナ海で主張する管轄権を否定した仲裁裁判について、「ある域外の国々が仲裁裁判を利用して中国の主権と権益を否定しようとたくらんだもので、ひいては結託して国際社会での孤立化を図って中国の顔に泥を塗り、平和的な発展をけん制しようとした」と述べ、名指しはしなかったもののフィリピンの同盟国、アメリカなどを批判しました。そのうえで、「70余りの国や国際組織が、中国の立場に理解と支持を表明しており、陰謀が失敗に終わったことを証明している」と述べ、中国が国際社会で孤立しているという見方を否定しました。
中国国内では、今回の裁判の結果への反発が広がっていて、国民の怒りの矛先が共産党や政府に向かないよう、みずからの主張の正当性を強調するねらいがあるとみられます。
※「チ」は竹かんむりに褫のつくり。