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【プロ野球】

黒田、また200勝お預け 広島の連勝4でストップ

2016年7月14日 紙面から

7回途中、6失点して悔しそうに降板する先発の黒田(荒木肇撮影)

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◇巨人6−0広島

 巨人は2回に阿部のソロで先制し、6回は阿部の適時打と村田の2ランで3点を奪った。7回は3長短打で2点。田口が6イニング無失点で5勝目を挙げた。広島は連勝が4で止まった。黒田が試合をつくれず、7回途中に6失点で降板した。

     ◇

 広島の夜空に白球が舞い上がった。コイ党の悲鳴とG党の歓喜の声が交差する中、左翼席に吸い込まれた。大粒の汗をぬぐい、唇をギュッとかみしめる。村田に許した2ランを、広島・黒田は悔やんだ。

 「試合展開的に、あのホームランは一番、痛かった。勝負にいった球を完璧に打たれた」

 阿部の右前適時打で0−2となった6回2死一塁。ツーシームを捉えられた。2回、阿部のソロで先制点を献上。すぐさま立ち直り3回以降は粘りの投球でスコアボードに「0」を並べていた。それだけにリードを4点に広げられる中押し弾は、試合の主導権を完全に手放す一撃になった。

 志願した7回は、坂本の中前打などで2失点。球数が110球を数えたところで緒方監督がベンチを立った。来場者全員に200勝応援ポスターが配られ、大歓声に迎えられた一戦は、7回途中10安打6失点。「結果で応えたかった」。今季ワーストタイの失点で6敗目を喫した。

 常に巨人は特別な存在だった。97年にプロ初登板初先発し、初完投で初勝利を飾ったのも巨人。通算100勝目を挙げたのも宿敵。当時カープは低迷期だったが「地方球団の意地を見せたい」と言ったことも…。強い反骨心と向上心が右腕の原動力だった。

 球宴など登板機会が開くが、出場選手登録は抹消しない方向。次回登板は23日の阪神戦が濃厚だ。「常に次の試合、次の試合と考えている。しっかりした状態で次のマウンドに上がる」。そう前を見据えたレジェンド右腕。誰もが心待ちにする1勝を手にして、悲願の優勝へ突き進む。 (市尻達拡)

 

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