WCS(ワールドチャンピオンシップスの略称。毎年アメリカで開催されているポケモン対戦の世界大会)2015で完全優勝を果たし世界チャンピオンとなったビエラ(本名、帆波翔馬)さんの著書『勝ち方はポケモンが教えてくれた』が、来る 7月14日 に発売されます!
このインタビューでは、本書の発売を記念して、ビエラさんに本書の魅力やビエラさん自身の活動についてお話を伺うことができました。インタビュー後編の最後にはビエラさんからの読者プレゼントもありますので、ぜひ御覧ください!
- 『勝ち方はポケモンが教えてくれた』発売記念!! ポケモン世界チャンピオン ビエラ氏インタビュー【前編】
- 『勝ち方はポケモンが教えてくれた』発売記念!! ポケモン世界チャンピオン ビエラ氏インタビュー【後編】
『勝ち方はポケモンが教えてくれた』著者 ビエラ氏インタビュー前編
──『勝ち方はポケモンが教えてくれた』のご出版、誠におめでとうございます。
ありがとうございます。
──本書は、どのような経緯で出版されることになったんでしょうか。
以前から、三才ブックスのポケモン対戦系の本に僕が考えた構築を掲載したり、インタビューに答えたりといった地味な活動をしていく中で、柴田さんという編集者の人と知り合いました。2015年のWCSで僕が優勝した時に、柴田さんが「世界大会で優勝したんだから、本、出しちゃおうよ!」と言ってくれたのがきっかけです。
──三才ブックスはポケモン対戦系の神本を次から次へと出していて、ポケモンプレイヤーとしては目が離せません。そもそも、ポケモンプレイヤー個人の著書って前例があるんでしょうか?
それは考えてませんでしたが、そういえば聞いたことないですね。
──日本初、もしかしたら世界初かもしれませんね。本書はどんな内容なんでしょうか?
僕はポケモンをやっていてよかったことが色々とありました。世界大会で優勝できたことはもちろんですが、ポケモンを通じて一生の友達を作ることができたり、就職活動でも面接でポケモンのことを熱く語ったところ、自分のよさをアピールすることができて内定をいただいたりしました。本書は、僕自身のそういったポケモンに関する経験、ポケモンへの思いや考え方、そして世界大会で優勝するまでの道のりについて振り返っていく内容になっています。また、げべぼさん(2013年世界2位、2014年世界5位)との対談も収録されています。
──ビエラさんのポケモンに対する思い、気になります!では本書の中で、特に読んでもらいたいエピソードを一つ選ぶとしたらどれですか?
そうですね。本書では、WCS2015の決勝戦を初めて振り返りながら世界大会の決勝戦についての考え方や感想を語っていますので、そこに注目してほしいですね。
──WCS2015は、6年ぶりに日本人がチャンピオンになったり、メガガルーラ入り構築が多かったりと、例年より話題性が高かったように思います。ビエラさんから見たWCS2015決勝戦についての考え方や感想のエピソードはぜひ拝読したいところですね。げべぼさんとの対談ではどのようなことを話されたんですか?
「いばる」についてです。
いばる:相手のこうげきをぐーんと上げ、相手をこんらん状態にする技
──!?あの悪名高い……。
そうなんです。「いばる」という技はプレイヤーの評判があまりよくないじゃないですか。でも本当は「いばる」は強いってことを言いたくて、この対談では「いばる」の強さについて触れています。あとお互いがWCSの決勝戦に出場した時の話や、観光の話もしましたね。
──なるほど。読者の皆さんには、WCSで数々の事件を起こしてきた「いばる」についてのお話はどんな内容なのか、ぜひチェックしていただきたいです。では、本書はどういった人に向けた内容なんでしょうか。どんな人に読んで欲しいですか?
ダブル勢(ダブルバトルのプレイヤー)はもちろん、シングル勢(シングルバトルのプレイヤー)にも読んでもらいたいですね。それと、ポケモンは好きだけど、対戦はやったことがない人。対戦をやったことがなくても、本文中に出てくる対戦用語は註釈で説明を入れていて、対戦用語はほとんど網羅していると思うので安心して読んで欲しいです。
──これから「『勝ち方はポケモンが教えてくれた』がきっかけでダブルバトルを始めました、ガチ対戦を始めました」なんて人も出てくるかもしれませんね!
──ビエラさんから見た対戦の世界について少しお聞きしてみたいと思うんです。ポケモンの対戦は、構築を考える→厳選→育成→対戦という流れですが、ビエラさんが好きなところはどこですか?
育成は面倒くさいのであまり好きではないですけど、厳選は結構楽しいです。構築を考えるのと対戦はめっちゃ好きですね。
──厳選は結構お好きなんですね。ちなみにビエラさんは対戦用のポケモンを何体くらい持っているんですか?
……どれくらいでしょう。輸送していないので、シリーズごとにROMに埋蔵している感じなんですが、1ROMにつき30~60体くらいでしょうか。BWの頃は7ボックス分くらいいました。
──多い時で210体くらい!世界チャンピオンともなると持っているポケモンの数も凄いことになっていますね。でも輸送はしていないと。
はい。「必要な時に輸送すればいい」というスタンスです。
──育成は好きではないとおっしゃる一方でシリーズごとに新しく育成されているとは、ビエラさんにとっての「好き」がどれだけハイレベルかがわかります。
──ではちょっと話題を変えて、国内のポケモンプレイヤーで注目している人はいますか?
とにーさん、seeさん、BIDCさんです。とにーさんは一口で言うと強くてやばい人、ですね。seeさんは、JCS2016の予選を通過したにも関わらず諸事情によりJCS本戦に参加しませんでしたが、参加するべきだったと思います。BIDCさんはWCS2015の決勝戦の相手です。今年のWCSは一体どんな構築で来るのか、とても楽しみにしています。
──海外のプレイヤーはどうでしょうか?
Sejunです。彼はWCS2016のルール(GSルール。禁止級伝説が解禁されるダブルバトル)があまり好きではないみたいで、ゲームのプレイヤーなのに今年はカードゲームの韓国内の予選で勝ち上がって世界大会の出場権を獲得したという……やばい人です。