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グアムのTHAAD、1.6キロ距離での電磁波は許容値の0.007%
2016年07月19日09時27分[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
米軍が18日、グアムの高高度ミサイル防衛(THAAD)体系を運用する部隊を韓国メディアに公開した。北朝鮮の中距離弾道ミサイル「ムスダン」迎撃のために2013年4月に現地に配備された。記者がTHAAD迎撃ミサイル発射台の前で説明を聞いている。(写真=米第36飛行団) |
政府が慶尚北道星州(ソンジュ)を在韓米軍の高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の配備場所と発表してから5日後のこの日、韓国国防部記者団がグアムのTHAAD砲台がある基地を訪問した。部隊の関係者らは入口で記者の携帯電話とノートブック、カメラ、録音機などを所持できないよう検査した後、門を開けた。
米軍の関係者は「今日のようにメディアに(部隊を)公開したのは韓国メディアが世界で初めて」と述べた。
部隊表示マークには「ムスダン破壊者(MUSUDAN MANGLERS)」と書かれていた。射程距離3500キロ前後の北朝鮮のムスダン(北朝鮮名「火星-10」)の脅威が強まると、米軍は2013年4月、臨時にここにTHAAD部隊を配備した。しかし昨年、米国防総省はTHAADを永久配備することにした。この日、米軍はTHAADレーダー(AN/TPY-2)と実戦配備されたTHAAD発射台を公開した。
THAADレーダーと迎撃ミサイルを見る前、記者団は電磁波測定を始めた。米軍側は当初、測定を許諾しようとしなかった。しかし韓国側の説得でこの日午前、方針を変えた。
測定はレーダーから1.6キロ離れたところで行われた。星州空軍部隊から民家までの距離(1.5キロ)を考慮したからだ。測定機は14日にソウル近隣のパトリオットミサイル基地と忠清北道地域のグリーンパインレーダー電磁波を測定した時と同じ種類だった。
レーダー稼働から6分後、測定機の値は0.0003ワット毎平方メートルだった。6分間の最高値は0.0007ワット毎平方メートル。国際保険機関と韓国の電波法で定めた10ワット毎平方メートルより低い自然状態レベルというのが軍当局者の説明だった。
◆米軍「将兵は付近で生活…安全を徹底検証」
米軍関係者は「陸軍の教範を読んでみると、レーダーの危険を緩和または減少させるためにレーダーを高いところに配備するか(放射角度が空中に向かうよう)横にすればよいと書かれている」とし「米軍将兵が毎日(THAAD)体系の近くで生活して運用しなければならず、住民のことを考えるため、徹底した(安全)検証手続きを踏むことになっている」と説明した。
◆「THAADは北朝鮮ミサイル防衛用」
中国は「在韓米軍のTHAADは簡単に中国側に方向を変えることができる」とし、強く反発している。
米軍側は、THAADレーダーを運営するにはシステムが有機的に連結され、簡単に方向を変えることはできない、と強調した。THAAD体系はレーダー、移動式ミサイル発射台、インターセプター(迎撃ミサイル)、冷却器、発電機など5つのシステムで構成されている。
レーダーには2万5344個の素子(モジュール)が入っている。レーダー電波は通常、最大65度上に放つ。発射台は1砲台当たり6基で構成されているが、9基まで増やせるという。
この日同行したロバート・ヘドルンド韓米連合軍司令部企画参謀部長は「THAADで中国を脅かすことは想定もせず、考慮もしない」と強調した。