竹野内崇宏、川村剛志
2016年7月19日20時58分
小野薬品工業(大阪市)は19日、がん治療の新薬オプジーボ(一般名・ニボルマブ)について、自由診療の「がん免疫療法」との併用で重い副作用が6例あり、うち1人が死亡したとして、医療機関などに対し、国に承認された使用法を守るなど適正使用を要請する文書を出した。
オプジーボはがん細胞の影響で抑えられた免疫を再活性化させる仕組みで、肺がんと皮膚がんの一部の治療用に承認、保険適用されている。同社によると、60代の男性肺がん患者がオプジーボ投与後、別の病院で自由診療の免疫療法を受けて心不全で死亡するなど、有効性や安全性が確認されていない使用実態があったという。
同社は、緊急対応ができる施設で適切と判断される症例にだけオプジーボを使うように呼びかけている。
オプジーボをめぐっては日本臨床腫瘍(しゅよう)学会が13日、海外から輸入し、効果・安全性が確認されていないがんへの使用などが一部の施設で見られるとして、患者向けに注意喚起の文書を発表している。(竹野内崇宏、川村剛志)
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