ドライバーにとって最適な運転・乗り降りの環境をデザイン
兵庫、大阪、京都、奈良、鳥取、担当ディーラー
認定アダプテーションパートナー 株式会社タスク

福祉車両ライフ・アドバイザー 田村昌士
FROM:神戸オフィスより・・・

20141230_21

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は兵庫県の北部で育ちました。
ご存知のとおり典型的な過疎地帯であり、
その高齢化率も県下で一、二を争う土地柄です。

大学卒業後、縁あってその県北の町香美町で、
自動車関連の仕事をしておりますが、
地域のニーズに応える中で
福祉車両を取り扱うようになりました。

そこでは高齢者施設が保有している福祉車輌の
修理やリースなどが主たる業務になります。

「お客様の立場で考え、行動する」が、
私のビジネススタイルであるので、
福祉車両についても、
施設の方、実際に利用される方の声を
聞いて回りました。

 

そんな中で、高齢者ばかりでなく
身体障害者の方々と知り合うことも多くなりました。

すると、少なくない皆さんが
「自分でクルマを運転したい」という思いを
抱かれていることを知りました。

「思わぬ事故や病気で体の機能に
障害を持ってしまったけれど、
自分でできることは積極的に取り組みたい、
失ったものより残ったものを活かしていきたい」
と、おっしゃるのです。

 

私自身にも大きな事故にあった経験があります。
中学3年生の下校時、自転車に乗っていた私は、
居眠り運転の自動車に10数メートルを
跳ね飛ばされました。

もちろん、衝突時の記憶はなく、
事故後3日間のことはほとんど何も覚えていません。

治療室で治療を受けている数秒、
病室に運ばれている数秒を
白い霧の中の出来事として記憶しているだけです。

入院生活は1ヶ月に及びました。
自転車が事故の衝撃を吸収してくれたこと、
跳ね飛ばされた先が柔らかい畑だった
ことなどが幸いして、奇跡的に助かったのだ、
と後になって警察の方に聞かされた事故でした。

そこで命を落としていたり、
障害が残ったりしていたとしても
不思議ではない事故でした。

もし、ということを考えると、
同じような事故で障害を持たれた方の無念も
身に染みて理解することができます。

ですがそれ以上に、私が出会った身障者の方々の
「何ができないかではなく、何ができるか」
に目を向けよう、という姿勢に心打たれるばかりです。

そうであるならば、私も考えなければなりません。
その熱意に応えるため、この私に何ができるのだろうか、と。

 

人には誰しも夢や希望があります。
そして、それを一緒に叶えたいと願う人々もいます。

クルマとは人や物を運ぶ単なる道具などではなく、
乗る人とその大切な方々をより良い将来へ
運んでくれる方舟なのだ。そう考えて、
私はクルマを扱うビジネスに携わっています。

その思いを再確認したとき、
身体障害者向けの車両改造が、
私の使命なのではないかと考えるようになりました。

 

乗りたいクルマがある。大切にしてきたクルマがある。
そこに健常者と障害者の違いはありません。

好きなクルマで好きな場所へ、
大切な人と大いに語りあいながら
出かけていただきたいと思います。

そのための機能が今のクルマにないのであれば、
その機能を付加してあげれば良い。
障害を個性と捉え、その個性にあった
その人だけのクルマを作り上げる。
そんなお手伝いをしたいのです。

 

カーアダプテーションは、乗る人の個性に合わせた
クルマとライフスタイルの提案です。

身体能力の低下や、けが、そして障害などを乗り越えて、
自分が描くライフスタイルを実現する。
これをクルマという側面からサポートするための
商品とサービスです。

 

自由に出かけること、仕事に打ち込むこと、趣味を楽しむこと。
人生に挑み、そして楽しみ続ける皆さんの
よきパートナーでありたいと、私は願っています。

あなたがクルマで叶えたいことや、
クルマに託したいことを、どうぞお聞かせください。

 

Tagged on: