「ポケモンGO」成功の陰に韓国系デザイナーの活躍

「ポケモンGO」成功の陰に韓国系デザイナーの活躍

 拡張現実(AR)技術を活用したスマートフォン(スマホ)ゲーム「ポケモンGO」が世界的にヒットし、ゲームを開発した米ナイアンティックの韓国系デザイナー、ファン・ジョンモク・アート総括理事(38、米国名:デニス・ファン)=写真=が注目を集めている。米国のデジタル大衆文化専門家、バージニア・ヘファーナン氏は15日(現地時間)に米紙ロサンゼルス・タイムズに寄稿した『ポケモンGOは社会的実験ではなくアート作品だ』と題するコラムで、「ポケモンGOが成功できた主因は優れたアート的側面だ」とし「成功の陰には『世界で最も有名な知られざるアーティスト』デニス・ファンがいる」と述べた。

 米スタンフォード大で美術とコンピューターを専攻したファン氏は、2000年にウェブサイトの運営を手掛けるインターンとしてグーグルに入社。専攻を生かしてデザイナーに転身した。「GOOGLE」という6文字を記念日やイベントに合わせてデザインするグーグルロゴの制作で能力を発揮した。01年の韓国の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)には、太極旗(韓国の国旗)デザインを取り入れたグーグルロゴを披露した。

 ヘファーナン氏は、08年に米CNNが当時30歳だったファン氏を「数億人に同時に彼の作品(グーグルロゴ)を観覧させた、世界で最も有名なウェブデザイナー」と表現したことを挙げながら「ポケモンGOが神秘的な新世界を創り出し、古臭くて退屈な地球にデジタル世界のファンタジーを組み入れる上でファン氏が中心的な役割を果たした」と評価した。

 ファン氏は11年、グーグルのジョン・ハンケ元副社長が社内ベンチャーとして立ち上げたゲーム「イングレス」開発チームに加わり、このチームがナイアンティックとして独立したことに伴い籍を移した。米国生まれで、父親のファン・マンイク元ソウル大教授(地理教育科)と共に5歳のときに韓国に転居し、中学2年生まで過ごした後に再び米国へ移った。

ニューヨーク=金徳翰(キム・ドクハン)特派員
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