７人が「情報収集会議」作り情報交換

　佐賀県の教育情報システムに侵入したとして佐賀市の無職少年（１７）が不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された事件で、県教委は１９日、流出情報を共有した可能性がある県内の高校生１５人への聞き取り調査結果を発表した。１５人のうち７人が「情報収集会議」というグループに入り、中心メンバーの無職少年（１７）とその友人の少年の計９人で情報交換していたが、グループ外への情報拡散はなかったとしている。

　聞き取り調査は今月１〜１５日、１５人が在籍する県立高校７校で実施。その結果、いずれも同じ高校の生徒７人が無職少年ら２人と「情報収集会議」を組織し、スカイプ（インターネット電話）を使って不正アクセスの方法などの情報を交換していたことが分かった。メンバーのうち無職少年と高校生４人は、無線ＬＡＮを使って校務用サーバーなどにアクセスする目的で、高校３校の敷地に延べ５回侵入していたという。

　一方、残り８人は不正アクセスには関与していなかったとみられる。このうち２人は、グループのメンバーに自分のパソコンのＩＤやパスワードを教えていたが、使途は知らなかったという。

　県教委は、情報セキュリティー対策を強化するため、８月にも有識者で作る第三者委員会を設置し、１０月をめどに提言を受ける方針を明らかにした。【松尾雅也】