ホタルはじめじめした湿気の高いところを好んで生息するイメージがあったので、北海道にはホタルあんまり居ないんだろうな〜って思っていました。
ところが、ネットで調べてみると、沼田町のほたるの里という北海道で一番のホタルの名所があるらしい。しかも、見頃に合わせて、ホタル祭りが開催されるとのことだし、結構期待できそうなので、海の日の三連休を利用し撮影に行ってきました。
例年通りだと次の土日まではホタルの見頃が続くようなので、これからでもホタルを見るチャンスがありますよ!
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沼田町のほたるの里
ほたるの里はここ!
この日は、富良野・美瑛撮影の後の移動だったので旭川方面から向かいました。下道で旭川から1時間ちょっとくらい掛かりました。
ほたるの里には、ホタル観賞の散策路の他にも、温泉、ほたる学習館、キャンプ場などが設けられています。ホタル撮影前に、温泉に入ってさっぱりしときました。
ほたるの里のホタルは昔から生息していたわけではなくて、平成2年から人の手で飼育を始めた所、今現在では、自然繁殖するまでに定着したそうです。
ほたる鑑賞散策路を下見
明るい時間帯に、園内を散策して下見してみました。
目立つ所に看板があります。沼田町では、条例により、ほたるの捕獲は禁止されています。撮っても良いけど、獲っちゃダメって言葉を思いついた僕はおっさんですね。
ホタルの観賞散策路はこのようになっていて、両サイドは、ロープが貼ってあります。ロープにはところどころ足元を照らすライトが取り付けられているので、暗い中でも散策できます。
ホタルが良く出るらしいスポット
今回が初めての訪問で勝手がよくわからなかったので、園内にいた熟練カメラマンにホタルが出現する場所を教えてもらいました。写真の赤丸で囲った3箇所がオススメらしいです。この3箇所にカメラマンが三脚を立てていると思うので、行けばすぐにわかると思います。
とりあえず、僕は、散策路一番奥の長丸で囲った場所で撮影することにしました。この場所は、晴れた日は、星とホタルのコラボを撮れる絶好の場所らしいですが、撮影日は生憎の曇り空でした。
緑の光跡を撮影
暗くなる前から撮影場所に三脚をセットし、スタンバイ完了。今日はアタリの日かどうかドキドキしながら暗くなるのを待ちます。
カエルの大合唱の開始は、ホタルの鑑賞会のスタートが近いって合図です。
20時ちょい前からホタルが光り始めました。
自分が陣取った位置はアタリだったらしい。散策路を一周してくる観光客たちが、「ここが一番だね」って言っているのが何度も聞こえてきましたし、他の場所から三脚構えて移動してくる写真愛好家もチラホラと。
この日は、自分が持っているレンズの中で一番明るいレンズ(F1.8)のSEL55F18Zで撮影。もうちょい広角気味のレンズが必要かなと心配してましたが、意外と問題ありませんでした。結果的に画角いっぱいに広がるホタルの光跡を撮れたて良かったです。
カメラの設定は、ISO800、F2.8、SS20秒くらいを目安に、何枚も撮影しました。
この写真は、同じ構図で撮影した4枚を適当に選んで比較合成(コンポジット)して1枚に仕上げています。
元気に飛び交っているのはオスのホタル。草の上でおとなしく光っているのがメスのホタルだそうです。
1枚物で一番たくさんホタルが写ったのはこの写真です。ちょっと構図を変えた後だったので、ピントがどこにも合っていない状態なのが勿体無いです。
とはいえ、一枚でこのくらいのホタルが移ると乱舞だ〜!とテンションが上ります。
お次は3枚を比較合成してみました。ホタルがレンズの目の前を横切ってくれると、緑の光が大きく映るので嬉しいです。ホタルがレンズ前を横切った後は、どんな写真になったか確認するのがワクワクです。
コンポジットの枚数を増やせば増やすほど良いってわけではありません。やり過ぎは、明らかな不自然さが残ります。Instagramとかなら好まれそうだけどね。その例がこちら。ちなみに30枚を合成しました。
以上で、ホタル撮影の部は終了。
ほたるの里でのホタル鑑賞の情報
ホタルのピークは20時〜21時
聞いた話によると、ホタルのピークは、20時から21時だそうです。
カメラに保存された写真を確認すると、飛び始めが19:55頃でした。
ホタルの数が減ってきたので撮影をやめた時の最後の1枚が21:10頃でした。
概ね、情報通りの時間帯でピークを迎えるようです。ホタル観賞の散策路自体は22時まで開放されていて、それ以降は立ち入りができないです。
鑑賞マナーについて
ホタルは繊細な生き物なので、マナーを守って鑑賞しなくてはいけません。
- 捕獲禁止(条例で禁止されている)
- ホタルに光を当てるのは禁止(強い光でホタルが逃げてしまいます)
※フラッシュ炊いても絶対ホタルは撮れないです。
※懐中電灯の光もダメです。 - 虫よけスプレーの使用は考え物
ホタル撮影方法のまとめ記事には必ずと言っていいほど虫よけスプレー忘れずに!!って書いてありますが、あれってどうなんですかね。だってホタルも虫ですよ。ホタルを撮影したいのに、自らホタルを遠ざける行為をしているように感じます。現場でプシュープシューしてる人を見ると正直引きます。
どうしても蚊などの害虫が嫌だという人はハッカ油で作った虫よけスプレーが良いらしい。
僕は長袖・長ズボンこそ着用したものの、ほかはノーガード戦法で臨んだため、計20箇所はさされました。でも、満足する写真撮れたし、気になりませんよ。
ホタルが成虫として生きていられるのは10日前後。その10日間を気持ちよく過ごせるように、最大限の配慮はしなきゃいけませんよね。
気になるホタルの数
日々のホタルの出現数はこちらのサイトで確認できます。例年だとピークで500頭くらいのようですが、今年は2000頭程出る日もあるようです。一週間後の7月下旬でも見頃が続き、例年のピークの数くらいは見れるのではないでしょうか。
この2000っていう数字がどのくらいなのかというと、日本で一番と言われるホタルの里の辰野ほたる童謡公園(長野県)でのホタルピーク数が5000くらいなので、その半分くらいです。
辰野ほたる童謡公園は、沼田のホタル観賞散策路の何倍も広いので、密度的には、沼田のホタルも全然負けていないと思います。
最後に
以上、「北海道で蛍を撮影!沼田町のほたるの里で緑の光跡を追う!」でした。来年もまた行こうと思えるホタルの名所です。