イチロー、３安打固め打ち　メジャー通算３０００安打にＭ６

　【ニューヨーク穐村賢】大リーグは１７日、当地などで行われ、マーリンズのイチロー外野手（４２）は敵地でのカージナルス戦に１番中堅でフル出場。３安打の固め打ちでメジャー通算３０００安打にあと６安打に迫った。今季８個目の盗塁も記録し、チームも６−３で勝った。ヤンキースの田中将大投手（２７）は地元でのレッドソックス戦で６イニングを３安打１失点に抑え、今季７勝目（２敗）を挙げた。ドジャースの前田健太投手（２８）は敵地でのＤバックス戦で４イニング１／３を１被弾を含む７安打５失点と振るわず、今季７敗目（８勝）を喫した。

　気温３５度の炎天下で、イチローが３安打を放ち、躍動した。試合当日朝になって伝えられた２日のブレーブス戦以来となる１０試合ぶりの先発で６月１３日以来となる今季５度目の猛打賞。「そこそこ暑かったですねぇ」。試合後はさすがに疲労の色を隠せなかった。

　真骨頂は２安打目、６回の左翼線二塁打だ。カウント１−２と追い込まれながら右腕ボウマンの決め球、内角低めの１４８キロスライダーを詰まらせながらライン際に落とした。

　「ピッチャーにとって、失投をそう（安打に）されても別にどうということはないと思う」とイチロー。相手の勝負球をあえて狙って仕留めるのは「選手として大事にしていることの一つ」だからだ。

　この日唯一の凡打、３回の遊ゴロはビデオ判定の末に「セーフ」から「アウト」になったもの。打ってから一塁到達までの時間は驚異の３．７秒台。８回には快足を生かし、内野安打と三盗を記録した。「多分、５年前と比べても（足は）速いと思います。少なくともヤンキースにいたころよりも速い。何でかと言われても分からないけどね」。メジャー通算３０００安打までマジック（Ｍ）６。メジャー最年長野手に限界は見当たらない。　（セントルイス小林信行）