さようなら、憂鬱な木曜日

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さようなら、憂鬱な木曜日

サラリーマンの投資ログなど

ピザハットのTwitterプロモーションがすごい!/「1 to 1マーケティングの神髄を見た」

エッセイ エッセイ-ピザハット

先日、夕食を終えた後、自宅で何気なくTVを見ていた。CM中、暇をつぶすためにスマホをいじっていたところ、あるCMがちょっと気になったので、以下のツイートをした。

他愛もないツイートである。

確かにそのCMでやっていたピザハットの星形のピザはおいしそうだった。機会があったら食べてみようと思った。それだけだ。その日は、何事もなく平和に夜が更けた。

 

それは祝日の夕方に寄せられたひとつのリプライ

次の日、月曜日の祝日だった。夕方ごろツイッターを見ていたら、あるリプライが私のアカウントに寄せられた。

ピザハット公式からのリプライ!

へ~、もしかして企業名とか商品名でサーチして自動ツイートとかするシステムを導入しているのかな、と思いつつ、そのピザハット公式の他のツイートを眺めてみた。

!?!?

これは確実にロボットではない。人間がきちんとツイートを見て、それぞれにしっかりとしたリプライ、あるいは返信RTでのメッセージを返している。それも気持ちが入りまくった絵文字顔文字を駆使して、必死に想いを伝えようとしている。

それを見た瞬間、私はなんだか嬉しくなってしまった。

中の人は、アルバイトかもしれない。仕事なんだから、全然気持なんかこもってないのかもしれない。

それでも私は、ピザハットに対して非常に親近感を覚えたし、きっと今度利用しよう、と思った。(単純なのだ)

正直言うと、ピザハットについてツイートしていたことなんか忘れてしまっていた。それを思い起こさせただけでも、これはすごい有効な戦略なのではないかと思った。

 

人間的な温かみを感じるピザハットのTwitterプロモーション

広告宣伝プロモーションのやり方は様々だ。多種多様にある。TVCMでどかーんと大衆にアピール、あるいはネット広告であるセグメントにターゲティングして訴求する、あるいは潜在顧客にダイレクトメールでセール情報を流す、などなど手法はあげればきりがない。

本事例のピザハットのツイッターマーケティングの本当に素晴らしいところは、「相手の顔が思い浮かぶ」というところである。実際に顔が見えるわけではない。だがツイッターでの個別のリプライを飛ばされたら、人間的な温かみを感じるのである。まるで、お店で買い物をした後に「いつもありがとうございます。またのご来店をお待ちしております」と本当に心を込めて言われるような、そんな気持ちになる。

私はまだそのピザハットの星形ピザを食べていないにも拘わらず、ピザハットに対する忠誠心(ロイヤリティ)がとても高くなっていたのだ。これは本当にすごいことである。

こんなストレートに決まる「潜在顧客の掘り起こし」はなかなかない。

 

企業アカウントの正しい使い方とは?

ユニークな企業アカウントというのは、これまでにも見たことがある。

例えば、NHKの公式ツイッター。今でもはもうなくなってしまったが、かなり過激な発言、あるいはウィットにとんだツイートをして人気を博した。しかし、公正公平な立場であるNHKの企業ツイッターがそんなツイートをしていいのか、という批判があり、そのようなツイートはやめてしまった。

あと思い浮かぶのが、SHARPの公式アカウントだ。自虐ネタ、担当者の趣味ネタなど、いわゆる「中の人」を強く意識させる内容が多く、人気が高かった。しかし私には、企業アカウントを私物化しているように感じられて、フォローするのをやめてしまった。確かにフォロワーは増えるかもしれないが、企業ツイッターの使い方としてはどうなのかな、と思っていた。

このピザハットの公式アカウント戦略というのは、企業のツイッター戦略として、非常に有効な手法だと感じている。

潜在的な顧客を呼び起こす、あるいはリピーターを増やす。その人その人に対して、隣に寄り添ってそっとささやきかけるような、そんなメッセージに感じた。

これこそ、1 to 1 マーケティングの神髄だと思う。

 

参考:私が食べたかった星形のピザ

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(そして、まだ食べてもいないのにこんな記事を書かかせてしまうピザハット公式…恐るべし)