東京都知事選(31日投開票)候補のジャーナリスト鳥越俊太郎氏(76)と小池百合子元防衛相(64)が、テレビ生中継で激しい舌戦を繰り広げた。
19日、同候補の増田寛也元総務相(64)とともにフジテレビ系バラエティー番組「バイキング」に出演。ともに質問を投げ掛けるコーナーで、鳥越氏が小池氏にかみ付いた。
鳥越氏 小池さんは街頭演説の中で、「病み上がりの人を連れてきてどうするんだ」と言われましたか。
小池氏 言ってないですね。
鳥越氏 ここに証拠がある。日本テレビのニュース番組でテロップが入っている(テレビ番組の画像のコピーを見せる)。
小池氏 でも、今、お元気になられてるじゃないですか。
鳥越氏 こういうことをおっしゃったかどうか聞きたいんですよ。
小池氏 記憶にないですよ。
鳥越氏 まあ、実際にはテロップに出てますからね。
小池氏 それは失礼しました。
鳥越氏 これはガン・サバイバーに対する大変な差別ですよ。偏見ですよ。
小池氏 もし言っていたならば、失礼なことを申しあげました。
鳥越氏 失礼で済まされますか。僕に対する問題じゃない。ガン・サバイバーは何十万、何百万といるんですよ。そういう人たちに「1回がんになったら、あなたはもう何もできないんだ」と決めつけるのは…。
小池氏 いや、そこまでは言ってないですよ。それを決めつけているのは鳥越さんでしょ。これが選挙なんですよ、坂上さん。
司会の坂上忍 急に僕に振られましたね。
鳥越氏 病み上がりというレッテルを人にはって、差別をする。ガン・サバイバーは何もできないというイメージを与える。
小池氏 そこまで広げて言っておりません。大変お気遣いをしているわけです、鳥越さんに対して。
鳥越氏 え?
小池氏 これから長い(選挙戦の期間)がありますから。逆に言えば、そこの部分しかご質問はないんですか。
鳥越氏 僕は別に何も思ってません。一般のガン・サバイバーがどう思っているか、僕は非常に…。
小池氏 これからはがん検診も含めて、保険会社のコマーシャルじゃないですけど、ぜひ徹底してやっていきたい。
この舌戦を見た坂上は「オレだったら、ちびっちゃう」と迫力に驚いた様子。小池氏は「これなんか政策論争のうちに入らない。政策論争の場を自ら放棄されるのは良くない」と鳥越氏を批判した。