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【衝撃事件の核心】
「イスラム教徒なんですけど」韓国籍男いたずら爆破予告…京都御所守る「皇宮警察」の全貌
ドローンは縦約30センチ、横約30センチで総重量約1・4キロ、カメラ付きの中国製。幸い事故はなく、無事に着陸させたが、もし途中で墜落していれば大きな被害が出る恐れもあった。男子学生は調べに対し「危ないと分かっていた」などと素直に答えた。
男子学生は昨秋に私立大に入学。今年に入って一時帰国した際に中国でドローンを購入した。3月17日に再入国し、嵐山(京都市右京区)や哲学の道(同市左京区)といったサクラの名所で複回飛行させたと説明した。
法令を無視した身勝手な犯行。府警は書類送検に際して「厳重処分」の意見を付けた。
爆破予告「思想的な背景は…」
「イスラム教徒の者なんですけど…」
ドローン騒動から1カ月余りが過ぎた5月11日朝、京都府警に1本の110番があった。
イスラム教徒を名乗る男は続けて「今から御所に爆弾落とすんで。仕掛けたんで」などと告げ、電話を切った。京都御所を狙った爆破予告の電話だった。
世界各地で凶悪な爆破テロが相次いでおり、事実であれば非常事態だ。ただ、内容的にいたずらの可能性が濃厚だった。
110番は公衆電話からかけられており、場所はすぐに判明した。近くの交番の警察官が駆けつけたところ、電話ボックスの脇に隠れていた京都市東山区の韓国籍で無職の男を発見。男は約300メートル走って逃げたが、警察官が追いかけて身柄を確保し、偽計業務妨害容疑で逮捕した。
男は調べに対し「爆弾はない」と供述したが、すでに府警の警察官や皇宮護衛官も出動、御所や周辺の捜索を実施していた。不審物は発見されなかった。
男について、京都府警幹部は「おそらくイスラム教徒ではない。何か政治的、思想的な背景がある事件でもなかった」と話す。「しっかり反省はしていた」という。