今回は最近人気が急上昇しているSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の中でもイマイチ人気の上昇気流に乗りきれなかったお買い得な不人気車をご紹介します。
その名はトヨタ RAV4 です。(2005年11月以降モデル)
なぜ、トヨタのSUVなのに不人気か?
基本的にトヨタ車は人気です。世界一の販売数を誇る自動車メーカーが作った車ですから、故障しにくく、機能面も上々です。
そんなトヨタ車の中でも不人気車は出てきます。ただし、トヨタの不人気車は世界的に見ると人気車です。そう、日本で不人気なだけなのです。
トヨタは世界戦略で車を作っていますから、日本向けだけではなく、アメリカ、欧州、アジア向けに色々な車を作ります。そんな中でアメリカや欧州での販売を重きにおいて作られた車はデザインの好みや、流行、使い勝手、価値観が日本と合わないのです。
タイミングが悪かった
最近はSUV車が人気です。国内外自動車メーカーからもSUV車が新発売されています。ところが、今回ご紹介するRAV4(2005年式以降モデル)が発売された当時、日本の流行はミニバンが主流でSUVは「一昔前に流行ったジャンル」になっていました。
また、初代モデルのRAV4はコンパクトサイズのSUVを目指して制作されていたため迫力のないイメージがありました。
この初代モデルRAV4のイメージを名前と一緒に引きずってきてしまった為になんだか格好の良さや室内の広さについてのイメージが削がれてしまったのではないでしょうか。
最近人気のSUV車といえばマツダ CX-5、ホンダ ヴェゼル、ニッサン エクストレイル、スバルXV、トヨタ ハリアーなどです。
かつてはパジェロやランドクルーザーなど本気オフロード車がカッコイイとされ、人気でしたが、今は都会の高速道路がよく似合う、ちょっと室内が広く感じる、2WDの燃費が良いSUVが人気なのです。
その点で言えばRAV4はなかなかの優等生といえるスペックなのです。
RAV4は全車CVT(無段変速機)を採用しており、オートクルーズの設定もあります。FFの2WD車輌でカタログスペック燃費13.4km/リットルです。SUV車の中では優秀な方ではないでしょうか?
使い勝手は十分過ぎるほどイイ
内装は特に高級感は感じない平凡なデザイン&質感ですが、オートエアコンが左右独立式になっていて、温度設定を運転席側と助手席側で分けることができます。
後部座席は前後のスライドやリクライニングが可能なので長距離の移動にも問題ないと言えるでしょう。
トランクは横開で身長の低い人や女性でも開け閉めしやすいです。容量も申し分なく後部座席を倒さない状態でも旅行かばんが楽々載せられるような広さです。さらにハンモックタイプのネットが付属していますので広いトランクをころがり回りそうなものはその中に収めることができます。
また、SUVの中では比較的小さなサイズで運転席が高い分、中型~大型セダンと比べれば運転の扱いは容易であるといえるでしょう。
燃費優先で2WD、クルーズコントロール付きを探そう
RAV4を購入する際に注意したいのはFFか4WDかという点とクルーズコントロールが付いているかどうかです。降雪地域や急な坂道が多い地域などでない限り4WDである必要はないでしょう。降雪地域であっても深雪を走破できるほどのオフロード性能はない車です。わりきってFF車を選び燃費を優先させるほうが賢い選択といえるでしょう。
それから、クルーズコントロールですが、高速道をよく使う人にはとてもオススメです。燃費を良くするには定速走行が基本です。メーターとにらめっこせず自動で定速走行をしてくれるクルーズコントロールは非常に楽ですし、燃費も向上します。
うまく探せば100万円強で程度の良い車両が見つかると思います。(2016年7月現在)
不人気車は古くなりにくい
これはRAV4だけではないのですが不人気車はモデルチェンジが少ないです。今回のRAV4についていえば、2005年にモデルチェンジして2016年生産終了まで基本的には同じモデルです。なので10年落ちの車であっても古さを感じることは少ないです。
3列シート7人乗りの姉妹車 ヴァンガード
実は海外ではRAV4のロングバージョンが設定されており、3列シートになっているモデルもあります。日本では名前が変更されて『ヴァンガード』という名前になっています。3列シートといっても荷室に座るような席なのでミニバンのような広さや乗り心地を求めてはいけません。「いざというときに使える」レベルのものだと考えて良いでしょう。RAV4と比べると中古市場も少し割高ですので私はオススメしません。