馬毛島を視察…基地移転巡り
沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は18日、鹿児島県西之表市の馬毛島(まげしま)を視察した。おおさか維新の会の下地幹郎衆院議員が5月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の訓練移転先として活用を県に提案していた。馬毛島は種子島の西約12キロに浮かぶ無人島。翁長知事は島のほぼ全域を所有する民間企業の代表者から説明を受けた。
普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設問題を巡り、国と県は21日にも政府・沖縄県協議会を開く。視察後に那覇空港で記者団の取材に応じた翁長知事は「今後の国との議論に向けて、今回の視察は沖縄県側の一つの努力ということになる」と説明。「『辺野古が唯一』という政府の主張は納得ができない。可能性があるものは一つ一つ見る必要がある」と述べた。
西之表市の市民団体などから批判の声が上がっていることについて、翁長知事は「不快感を持つのは理解できる」とし、「私からどこに(基地を)造るのが合理的だという議論をするつもりはない」と語った。【佐藤敬一】