【東京都知事選・序盤情勢】自民党支持層やはり小池百合子、増田寛也両氏に割れる…民進、共産支持層の6割近くは鳥越俊太郎氏支持 

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 産経新聞社の東京都知事選に関する世論調査で、主要5政党の支持層別に投票傾向を見ると、自民党支持層の3割以上が元防衛相の小池百合子氏に流れ、党が推薦する元総務相の増田寛也氏は約3割を固めるにとどまった。

 17年ぶりの分裂選挙となった自民党は、都連が増田氏以外の候補を応援した場合、「除名などの処分対象となる」と党内の締め付けを図っているが、逆効果になっているともいえそうだ。

 公明党支持層は、党推薦の増田氏が過半数を固めたが、小池氏に1割以上が流れていた。おおさか維新の会の支持層も半数以上が小池氏を支持しており、約2割だった増田氏を大きく引き離した。

 小池氏が知名度を生かして浸透している格好だが、自民党の都連幹部は「増田氏は出遅れたのでエンジンがかかるのはこれからだ」と強調する。自民、公明両党は今後、組織戦を展開し支持基盤を確実に固めていきたい考えだ。

 一方、民進、共産両党の支持層は、両党と社民、生活4党が推薦するジャーナリストの鳥越俊太郎氏に投票するとの回答が、それぞれ6割近くに上った。野党統一候補として4党の支持基盤を着実に固めている。ただ、民進党支持層の約2割、共産党支持層の約3割が小池氏を支持していた。

 鳥越陣営は「これから政策や経験などの浸透を図る。政策集をまとめるのが遅かったがハンディとは思っていない」と追い上げに意気込みをみせる。

 全体の4割近くを占める無党派層では「小池氏に投票する」との回答が最多で3割を超えた。鳥越氏も2割以上の支持を得たが、無党派層の4人に1人は投票先を決めておらず、各候補が選挙戦を通じてどれだけ無党派層に浸透するかも勝敗を左右しそうだ。