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犯罪に立ち向かうテクノロジー

故意に人を殺したら死刑は当然

 もう一つ、対策としてというより、人間として親として当然行うべきことがある。それは子どもに愛をたっぷりと注ぎ込むことである。

 最近の親を見ていると愛が足りないように見える。愛とは「好き」などというレベルではなく、自分を犠牲にしてでも守りたいという強い思いである。

 もし、仮にわたしの子どもが通り魔の犠牲になったとしたら、わたしは誰はばかることなく、「犯人を殺したい」と叫ぶだろう。冷静になど振る舞えない。親として敵討ちに行くぐらいの気持ちを持っている。

 最近は死刑制度廃止や反対を唱える人が増え、光市母子殺害事件でも、死刑反対論者の弁護士たちが自分らのイデオロギーを主張するために荒唐無稽な作り話をでっち上げて、奇妙な弁護をした。

 さすがに裁判所は取り合わなかったものの、故意に人を殺したら、それが一人であろうと二人であろうと、自らも死をもって報いるべきではないのか。

 法は未成年者を守るように出来ているが、未成年者だろうと人を殺す重大性は意識しているはずだ。未成年だから死刑にならないと高をくくっている。わたしは未成年でも、悪質であれば、死刑を適用するべきだと思う。

 光市母子殺害事件の被害者遺族である本村洋さんをわたしは尊敬する。十年近くもかけ、一貫して被告の死刑を求め続け、犯罪被害者の権利を確立した。本村さんの強い愛が社会を動かしたのだ。

 世界では死刑を廃止した国もあるが、他国の動きに同調することなく、自国の問題として裁判や死刑制度の在り方を考えるべきだろう。

 少なくとも、情状酌量の余地のない通り魔殺人には厳罰をもって臨むべきだと思う。

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