武器を持つと人が変わる若者たち
先日、バス停で並んでいると、いきなりものすごい音がした。何かと見ると、若者が何を怒っているのか、自動販売機のアクリルケースをけって壊していた。
八つ当たりなのか何か分からないが、いきなりキレて暴力を振るう若者が増えたような気がする。
最近の傾向として、じっと我慢してがんばる精神力が希薄になっているようだ。恋人づくりも苦手な若者が増え、簡単にメイド喫茶のようなところで、疑似恋人をカネで買って満足する。
自分の気持ちや誠意を女性に伝えて口説く力がなく、思い通りにならないとストーカー的な振る舞いに出たり、暴力を振るう。それが、テレビゲームやパソコン、インターネット、ケータイの影響なのかよく分からないが、通り魔の金川容疑者もゲームにのめり込んでいたようだ。
自分を表現し、相手と通じ合う力がないものだから、すぐに武器を持ちたがる傾向も強い。おとなしい人間が刃物を持った瞬間に人が変わって暴力的になる。武器によって自分が強くなったと浅はかな勘違いをしているのだが、そのままキレて通り魔になってしまうのだから始末におえない。
もっともこうした現象は日本だけでなく、米国でも高校生や大学生が銃を手にしたとたん人が変わり、学校などで乱射する事件も多い。
昨年12月、日本でも佐世保のスポーツクラブで散弾銃を乱射して2人を殺し、自殺した事件が起きた。殺されたうちの1人は犯人の友達だったという。わざわざ友達を呼び出して殺したのだ。きっと本人には真の友達などはいなかったのだろう。
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