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初めて中村天風さんの本を読んで驚いた

ちょっと難しそう。と勝手に想像していた。

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どこの本屋さんへ行っても大抵「中村天風」コーナーがあって

ハードカバーで何冊もずらっと中村天風という名前が並んでいて

風格があるように感じられて、わたしが読む本じゃないな。

なんて思っていた中村天風さんの本。

 

知っていたけれど、読むことはないだろう。と思っていたのに

読みたいなぁ。と思うきっかけがあって

「真人生の創造」を購入。

 

はじめて中村天風さんの言葉を読みました。

 

!!!!!

面白くて、読むのがとまらなかった。

 

中村天風さんという人を、名前と本屋さんに置いてある本の背表紙から私の中に勝手にイメージをつくりあげてしまっていた。

 

・真面目な人そう

・正しいことを言っていても、話が面白くなさそう

・指導者的な立場の人たちの読みものっぽいから私には関係なさそう

 

そんな風に本を読んでもいないのにイメージを勝手につくっていた。

 

 

でも読んでみたら、中村天風さんという人は

わたしの勝手なイメージとは間逆の人だった。

 

・楽しい、愉快な人。

・ちょっと(?)ぶっ飛んでる人。

・型にはまってない人。

 (この年代の方では珍しいのでは?)

・力強いけれどほうようりょくのある魅力的な人。

 

生きているなら会ってみたかった!とさえ思った。

 

「真人生の創造」という本が中村天風さんの講演録を活字化したもので、

話し言葉で書かれているから

話し方から人柄が伝わってくる。

 

それが、わたしにとっては読みやすく中村天風さんという人に惹かれた一因でもあると思う。

 

成長することや人生をより良いものにしたい人なら誰でも、読んでみたらおもしろいはず。

 

人間、この世に患いに来たとか、不運になりに来たのならばともかくも、そうじゃないんですもん。人間というものは、もっと大きな仕事をしに来た。何遍も言うようですけど、人生というものは負け惜しみや屁理屈じゃ解決がつかない。生きていることは現実なんです。だから、現実の人生を良くするも悪くするも、それは自分の義務にあるんだから。

また、一面から考えりゃ、良くし、悪くするということに対する自分の権利も与えられた。ちょっと難しい言葉ですが、こういう言葉を、あなた方は深く考えてみていただきたい。「原因と結果とは、常に相等しき一線の上にある」という、これはちょっと難しいんですがね、インド哲学の論ずるとこの宇宙真理なんです。

もう一遍言いますよ。原因と結果とは、常に相等しき一線の上にある。これは難しいけれども、人生はこの原則の示すとおりで、生き方一つがその人の人生を幸福にもすりゃ不幸にもする。「世の中が悪いから幸福が来ない」とか、「世間が幸福になれないような人で埋まってるから自然、俺もそのとばっちりを食ってるんだ」というようなことを言ってたら、もうそれは甚だお気の毒だが、時代遅れの極めて低級な人生思想を持ってる人だと言わなきゃなりません。

 

中村天風さんの経歴はとっても興味深い。

 

明治9年(1876年)生まれ。

日露戦争の時は満州で軍事探偵として活躍していた。

帰国後に当時の死病である奔馬(ほんば)性肺結核を発病。

オリソン・スウェット・マーデンの「如何にして希望を達し得るか」を読み、

病気を治したいという思いから、著者に会うためにアメリカへ渡ったという。

 ≪行動力がすごいな!≫

それでも、治療法は見つからずに色々な国を訪れたそう。

その帰路に、ヒマラヤの麓でカリアッパ師というヨガの聖者に出会い

師の指導を受けて病を克服した。

 

 

右目は視えず、右肺の5分の2はほとんど機能していなかったそう。

それでも、本の文面からは中村天風さんの力強い生き方を感じることができる。

私のこの体で、右肺の五分の二はほとんど役をしない肺であります。それが、ありがたいかな、真理に即して人生に生きるという方法を行うと、我ながらあきれるほど強いものが、体力の中に漲り溢れてくるんですよ。

 

 

わたしも含めて今の日本人は、自分がしあわせになるには?ということに夢中。 

未熟な生き方が恥ずかしくなってしまった。

個人のしあわせではなく日本の当時の現状を憂い、日本人を目覚めさせようという大きな志をもって活動をする。という生き方は見習わなければ。

 

 


中村天風さんの本を読んでみたいと思ったきっかけは

「魂の読書」で清水克衛さんが紹介していたのを読んで。

www.chietetra.com

 

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