国際エイズ会議 南アフリカで開幕

国際エイズ会議 南アフリカで開幕
エイズに関する最新の研究成果などを話し合う「国際エイズ会議」が南アフリカのダーバンで開幕し、国連の責任者は、世界では、エイズの治療を巡って前進がみられるものの、去年だけで新たに210万人が感染しているとして、対策の一層の強化が必要だと訴えました。
ことしの国際エイズ会議は南アフリカのダーバンで18日開幕し、研究者や感染者の支援に携わる人たちなど1万8000人が参加しています。

この中で、国連合同エイズ計画のミシェル・シディベ事務局長は、エイズの治療薬の普及で、世界全体で1700万人の患者が治療を受けられるようになるなど大きな前進がみられると説明しました。一方で、去年だけで210万人が新たに感染したとみられるとして、「このままでは、国連が掲げる2030年までにエイズウイルスの感染を終わらせるという目標は、到底達成できない」と述べて、対策の一層の強化が必要だと訴えました。

エイズを巡っては、南アフリカで、親を亡くしたエイズ孤児が250万人に上るなど、特にアフリカ南部や東部で引き続き深刻な社会問題となっていて、会議に先だって会場の近くでは、エイズ孤児の孫を育てる女性たちが社会的な支援を求めてデモを行っていました。会議は今月22日まで行われ、エイズに関する最新の研究成果などが話し合われることになっています。