素晴らしい日
港に入って来た外国船の積荷を解く人を見ていた
一生懸命の人をぼうっと見ていた
僕は丘の上で君のことを考えている
太陽は正午の顔をして
つむじの上から燦々と光を打ちつけて来る
何がそんなに楽しいのか
小っちゃな子供が僕の前をはしゃぎながら走って行く
僕は芝生に横になった
背中がちくちくと痛い
大きな欠伸をしたら
涙がこめかみをつたわった
この青い空の向こうには
星のジャングルがある
どこかの国が打ち上げた
人工衛星から観られていないかな
心は言いようもなく過去に屈して
未来はまだまだ輪郭を見せようとしない
でもね
今日はね
とっても良い日
何があったってわけじゃないけど
素晴らしい日
だって素晴らしいでしょう
理由はないけど
もうすぐ君がやって来て
「早いね」って言うだろう
僕は「いま来たばかり」と言うだろう
そうして僕たちは
遠くを見ながら話をするだろう
丘公園の芝生の上で
君が笑ってくれたらそれでいい
僕の中の荷物を解いてくれそう
あの外国船の船員さんのように
今日は晴れている
素晴らしいじゃないか