三遊亭円楽(66)、上方落語協会副会長の笑福亭鶴瓶(64)ら落語界の重鎮が18日、福岡市民会館で「博多・天神落語まつり」(11月3~6日=福岡、鹿児島)の公開記者会見に出席。異例の落語界統一を訴えた。
福岡の一大イベントも今年で10周年となり、一門・所属協会の区別なく東西落語5団体から60人強が出演する日本最大の落語会となった。プロデュースする円楽は「60数名のはなし家が福岡に来ます。東西で地元にいるのは必要のないはなし家。東京で残ってるのは(林家)三平くらい」と笑わせた。
不倫騒動で世間を騒がせたことも記憶に新しい円楽に対して、鶴瓶は「(落語まつりが)一時、ちょっとダメになるかと思ったんですけど」とネタにしてギャフンと言わせるなど、会見は笑いの絶えない雰囲気に。
そんな空気が変わったのは、鶴瓶が様々な垣根を越えて春朝亭小朝(61)らと結成した「六人の会」の活動休止について触れたときだった。「六人の会がずっと続いたらよかった」と話し始めた鶴瓶は「続けてくれることってすごくうれしいですね。東西(江戸・上方)とかそんなん関係なく。全部統一したらええなと思いますよ。ずっとね、前から円楽のお兄さんもよく言うてはりますけど、落語協会とか(落語)芸術協会とか、三遊亭(=円楽一門会)とか立川(=立川流)とかそんなん関係なくですね。『統一したらどうや』というのをね。言いにくいけど」と続けた。
これに円楽は「落語のためになって落語家のためになることはどんどん仲間からやっていって。我々は落語をやってお客様に喜んでもらえれば、それでいいという根本があればいい」と同調。会見には落語協会会長の柳亭市馬(54)、落語芸術協会理事の瀧川鯉昇(63)ら大物も出席しており、鶴瓶はさらに「統一っていいよな」と話を振る。すると積極的な見解が…。
「しがらみのあるところでいつも(話が)途切れちゃうんです。もうそういうのはないですよね。我々の世代は」(鯉昇)
「そういうの(=しがらみのある人間)はほとんど死んではる」(鶴瓶)
「そういう人は見てわかるんじゃないかな。呼んでないんだもん」(円楽)
東京、大阪から離れた福岡という地で大胆になったのだろうか。大物たちによる統一の提言に、博多っ子は大喝采と笑いで応えた。
これだけ力のある者が結束すれば、あり得ない話ではないかも?
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