【シリコンバレー=小川義也】18日の米ニューヨーク株式市場で、ソフトバンクグループの米携帯電話子会社スプリントの株価が急落した。ソフトバンクが英半導体設計のアーム・ホールディングス買収を発表したことを受け、赤字を垂れ流すスプリントの再建が遠のくとみた投資家の失望売りが膨らんだ。
スプリント株には取引開始直後から売りが殺到し、一時は前週末比7%下落。結局、5%安の4.75ドルで取引を終えた。
ソフトバンクは6月以降、中国のネット通販最大手アリババ集団やフィンランドのゲーム大手スーパーセル、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなどの保有株を立て続けに売却。スプリント株主の間では、売却で手にした約2兆円の資金で不振にあえぐ同社の再建に本腰を入れるとの期待が高まり、株価はこの1カ月間で35%近く上昇していた。