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全米で話題沸騰の「ポケモンGO」とは何か?


Photo by PG/Bauer-Griffin/GC Images

ゲームの世界を部屋から屋外へ持ち出した「ポケモンGO」とは?

2016年7月第2週の週末、アメリカでは街のあちらこちらでスマホの画面を見ながらうろつく人々の姿を見かけた方も多いだろう。街を初めて訪れた旅行者が、スマホの地図で次の目的地を確認しながら歩いているように見えたかもしれない。きっと「いつもより観光客が多いな」程度にしか思わなかったかもしれない。もちろん、「Pokémon Go(以下、ポケモンGO)」をプレーしている当の本人たちは自分たちが何をやっているかをしっかり把握しているはずである。

2016年7月6日(現地時間)に市場投入されて以降、ポケモンGOのアプリダウンロード数はAndroid 端末でTinder(位置情報を利用したデートアプリ)を抜き、日別のモバイルユーザー数でTwitterを追い越そうという勢いである。アプリのリリースから1週間ほど経った時点で既に、ゲーム中にスケボーから投げ出されたり、少女が死体を発見してしまったり、ティーンエイジャーがアプリを悪用して強盗を働いたりと、アプリにかかわるハプニングや事件も発生している。そんなポケモンGOとはいったい何モノだろうか?

技術的に言えば、位置情報サービスを利用し、現実世界を舞台とした無料のマルチプレーヤー・オンライン・モバイルゲームである。リアルとバーチャルを行き来しながら楽しめるアプリで、独自のウェアラブル技術も搭載されている。

しかしベースはあくまでも20年前からある「ポケモン」シリーズの一環である。ポケモンのキャラクターを見つけて捕らえ、育てたりバトルしながらゲームを進める。従来のポケモン・ゲームとの大きな違いは、ポケモンGOでは画面を飛び出してリアルな世界をゲームの中に取り込んだ点にある。スマホのGPSセンサーがプレーヤーの現在地を把握し、リアル世界のGoogleマップをメインのゲームボードとして利用する。プレーヤーの動きに合わせてゲーム内の自分のキャラクターも動き、「PokéStops(ポケストップ)」と呼ばれるイベントやモノが、リアル世界の特定場所とリンクする。ポケストップでアイテムを入手したりすためには、リアル世界でその場所を実際に訪れる必要がある。スマホの画面はゲームのビューファインダーとして、リアル世界とバーチャルなゲームの世界をミックスして表示される。ポケモンGOは、リアルとバーチャルの境目を取り払った世界を作り出している。

実際どのようにプレーするのか?

ポケモンGOにはゲームの遊び方のマニュアルが付属していない。プレーヤーは直感とGoogleマップを頼りにポケモンを捕らえる必要がある。ポケモンはランダムに出現するが、他のプレーヤーと奪い合ったりする必要はない。特定のポケモンのグループは、ある一定条件の場所に出現しやすい。例えば、かえんポケモンはガソリンスタンドの近く、ざっそうポケモンは公園、ゴーストポケモンは暗くなってから出てくる傾向にある(ただし法令を遵守して日中にプレーすること)。ポケモンを多く集めるほど、ポケモントレーナーとしてのポイントが多く貯まる。また、ポケストップでフリーアイテムを入手したり、ポケモンが進化した時もポイントを得られる。ポイントが貯まってレベル5に達すると、最寄りのジムでポケモンを育成できる。ジムは地図上に奇妙な形のレーザータワーとして描かれ、通常は地元の有名スポットの近くに配置される。リアル世界で、有名な彫像を取り囲みスマホを操作する異様な一団を見つけたら、そこにはポケモンGOの勝利への道がある。

独自のウェアラブル技術とは?

特に混み合う街なかでの歩きスマホは危険極まりない。ポケモンGOでは、ポケモンに接近するとスマホのバイブレーターの振動で通知する機能もあり、画面を見ながら危険な歩きスマホをする必要がない。そのため重要なポイントやイベントを逃す心配も無用。ポケモンGOと併せ、子供向けのモンスターボールウォッチのようなリストバンド型のウェアラブルグッズ「Pokémon Go Plus(ポケモンGOプラス)」が正式に提供されている。米国内では35ドルの価格で提供されているポケモンGOプラスはBluetooth経由でスマホと連動し、ポケモンに近づくとブザーで知らせる。発見したポケモンは、ポケモンGOプラスのボタンひとつで捕まえることができる。

ポケモンGOがスタートしたきっかけは?

ポケモンGOは任天堂の故・岩田聡前社長とポケモンの石原恒和社長のアイディアをベースに、2013年のエイプリルフールに立ち上げたGoogleとのコラボレーション企画「ポケモンチャレンジ」が発端となっている。リアル世界に潜む150のポケモンを探そう、という巧妙に仕掛けられた「ジョーク」の予告編ビデオは、YouTubeで1700万回以上も再生された。予告編では、スマホのカメラを通してリアル世界にポケモンが出現する様子が描かれている。当時は、まさか3年後にこのジョークが現実のゲームとして実現するとは誰も予想していなかった。

なぜ急激に広まったのか?

ポケモンGOは2016年7月6日(現地時間)、オーストラリアを皮切りに北米でリリースされ、その後ヨーロッパやアジアへ展開する予定である(執筆時点)。当初はなかなか予定通りに事は進まなかった。北米で配信開始されるとプレーヤーの急増によりサーバーがダウン。さまざまなトラブルも表面化した。ポケモンGOはiPhoneとAndroidの両方でナンバー1を獲得したが、利用者の急増にシステムが追いつかなかった。多くのユーザーがゲームにログインできず、ログインできたとしてもフリーズしたりクラッシュするような状況だった。この結果、ポケモンGOの世界展開のスケジュールは事態の収拾を待ってから仕切り直される。

注)各名称はポケモンGO英語版及び過去のポケモン・ゲームに基づき記述しているため、正式な日本語版とは異なる場合もあります。予めご了承ください。

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