米南部ルイジアナ州バトンルージュで17日、警官隊が銃撃を受け、3人が死亡、3人が負傷。米メディアは、実行犯について黒人男性のギャビン・ロング容疑者と伝えた。写真は銃撃現場近くの道路を封鎖する警官たち。【EPA=時事】
時事通信社

 【ニューヨーク時事】米南部ルイジアナ州バトンルージュで17日、警官隊が銃撃を受け、警官3人が死亡、3人が負傷した。捜査当局は銃撃戦の際に死亡した実行犯の黒人の男を、元海兵隊員のギャビン・ロング容疑者(29)と特定した。複数の米メディアが報じた。

 バトンルージュでは5日、白人警官が黒人男性をねじ伏せて射殺する事件が起き、抗議デモが全米に広がるきっかけとなった。

 CNNテレビによると、ロング容疑者は8日と10日の2度にわたり、動画サイト「ユーチューブ」に動画を投稿。「抗議デモ程度では何も成功しない。反撃しなければならない」と呼び掛けた。

 ロイター通信によると、8日に投稿された動画で、同容疑者は黒人の民族的優位を説くイスラム教組織「ネーション・オブ・イスラム」に加入していたと説明。その後はいかなる団体にも属していないと強調していたが、白人に強い反感を持っていた可能性がある。CNNによると、連邦捜査局(FBI)はロング容疑者と同組織との関連を確認したものの、組織から命令を受けていた兆候はないという。

 同容疑者は兵役中、イラクに派遣されたことがあり、2010年に除隊。事件を起こした17日は29歳の誕生日だったという。 

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