先日、後学のためにこちらの本を購入致しました。
実際に官能小説で使われた表現や隠語を網羅したという、淫語塗れの本です。僕は音声作品のシナリオの参考に購入したのですが、興味本位で読んでみても、十分読み応えがあります。因みに表現が文学チックなのとおっさん臭いのが多く、シナリオの参考にはなりませんでした。
中身はこんな感じです。これはクリトリスの表現集ですね。「妖虫」がちょっとレベル高い表現。クリトリスを「妖虫」なんて陵辱ゲーのタイトルのような呼び方してくる彼氏がいたら、その場で別れたほうが賢明だと思います。
今回はそんな「官能小説用語表現辞典」に載っている、ナイスな淫語たちを紹介していきます。
■陰部編
いわゆる「おまんこ」全体の隠語です。
・赤ガニ
「あんぐり開いた肉園は、赤ガニが口を開けたような形で~」と使用するそうです。この本を一通り読んだ感想ですが、やたら性器を海洋生物に喩える事が多いです。パット流し見ると水族館っぽいですね。
・オメさん
「おまえのオメさん~」という使い方らしいです。単純に余りにおっさん臭かったので……。自分がTSした美少女だったとして、竿役に女性器を「オメさん」なんて言われたら、ショックで寝込んでしまうこと必至でしょう。
・カトリーヌ嬢
「アナタのカトリーヌ嬢を舐めさせて下さい」と使われていたらしいですが、捻りすぎてクンニの要請だと気づかなさそうです。
・寒ブリ
女性器海洋生物シリーズ。これなら素直にアワビとか呼んで欲しいです。
・形状記憶合金
ストレートに笑ったので僕の負けです。
・聖マリア像
「これまで多くの女の器官を見てきたが、性器が白い衣をまとった聖マリア像に見えてのははじめてだ」という用例がイカす。探せばマリみての同人誌に使われてなくもなさそう。
・偽アタゴヤマ
なぜ愛宕山なんでしょう……。山に喩える後ろめたさがあるのか、わざわざ「偽」とつけてあげることに、日本人の奥ゆかしさを感じます。
■クリトリス編
・クリスちゃん
「クリちゃん」なら多用されていますが、「ス」までつけることに、オリジナリティを感じさせます。ここだけ切り出すと、キャラクター名にしか思えないのもポイント。
・コア
陰核をコアと呼ぶ文化が人口に膾炙した場合、アーマード・コアが風評被害ってレベルじゃなくなります。
・ターボスイッチ
確かに押すとターボしていきますが……。サイボーグ009が奥歯の加速装置でなく、陰部のターボスイッチを押す設定だとしたら、絵面が犯罪的で大変ですね。
・聖マリアの頭
官能小説家はマリア像をなんだと思っているのでしょうか? 百合小説に使われたならギリギリ理解できますが、特にそうでもない竿役が突然マリア像で喩え出すのがシュール。
■陰唇編
・魚類の内蔵
「キラキラ光る肉唇は新鮮な貝や魚類の内蔵を連想させるが~」、女性器海洋生物シリーズ。「魚類の内蔵を連想させるが~」と最後に擁護していますが、既に擁護しきれない程に失礼です。
・スイートポテト
こちらはかわいい表現。しかし、行為中に「スイートポテト」とか言われても困惑するだけですが。
■膣編
・女の宮殿への通路
子宮を「宮殿」と喩えるのが豪勢でいいと思います。文字列だけ見ると、ルパンのTVスペシャルのサブタイとかであってもおかしくないですね。
・火山
カッコいい。
・カトリーヌ
帰ってきたカトリーヌ。オナホに名前を付ける方はフォロワーに何人か居ますが、他人の膣に名前を付けるのはパワープレイです。
・皿マン
「えーっ、皿マンかよ……」。入り口から子宮が短いおまんこを「皿マン」と呼ぶそうです。勉強になりましたね。
・十九番ホール
おっさん臭くて好き。
・ブリ子
「男のリキッドをブリ子目掛けて放出する」。自分の彼氏が精液をリキッドと呼んで、膣をブリ子と呼んでいたら最悪ですね。
■陰毛編
・うるし
うるし原先生の事かと思って、二度見しました。
・モヒカン族の頭髪
もっとロマンチックな言い方あるでしょ、流石に。
■愛液編
・ヴァギナの嬉し汁
絶妙に気持ち悪い表現ですよね「嬉し汁」。こういう表現を小汚い竿役が使うと映えるんですよね。
・マグマ
火山からのコンボを決めろ!
■ペニス編
・荒れ狂うもの
カッコいい。KOFの裏キャラみたいで惹かれるモノがあります。僕もこれから、自分のおちんちんが勃起した時に「荒れ狂うもの」と呼んでいきたい。
・いけない張本人
確かに女性とのトラブルでは、いけないのは下半身の場合が多いです。納得の表現。なんとなくトレンディさを感じさせます。
・巨大な侵略者
何と無くオーディアンを連想します(ごく一部の人間だけだと思いますが)。パワーワードらしい有無を言わせぬ説得力がグッド。
・タフボーイ
タフボーイを挿入した瞬間、「こんなイカれた時代へようこそ」と歌われる様子を想像し笑いました。
■絶頂表現編
・キャオン! キャホホオゥ!
百歩譲って「キャオン!」と喘がれるのは良しとしましょう、その後の「キャホホオゥ!」は確実に精神に異常をきたしています。喘ぎ声よりは悪魔超人の断末魔の方が適していると思います。
・キャヒ! キャオオオオオゥ!
「ホオオオオオッ! キャヒ! キャオオオオオゥ! 美沙子は身体のなかで熱い飛沫が弾けるのを確かに感じた」用例付きで紹介しましたが、参考にできるならしてみろと言ったところ。
・子宮が燃えるっ~ん
「ギャラクシーエンジェる~ん」みたいなノリが最高。この表現を知って以来、もし自分の彼女が、絶頂時に「子宮が燃えるっ~ん」と叫びだしたらどうしようか不安でいっぱいです。
■オマケ
・エロゲーノベライズの表現
僕の好きなアダルトゲームのノベライズが「水月」です。まず表紙が美麗ですよね。水月のノベライズは数作品ありますが、こちらは幼馴染ルート。
この本のえっちシーンの文章がとても美しい表現でして、
喩えば「幻想的な月明かりが支配する室内で、肩甲骨が羽のように浮かび、刻々と陰影を変化させていく」の一文を取り出してみても、文学的かつ日本色の強いヒロインらしい和風な表現で、水月の世界観を巧く文章に起こしています。
こういった文章力で魅せる作品もあれば、一方で「ひぎぃ!」を画面いっぱいに使った怪作である「左巻キ式ラストリゾート」なども存在するので、アダルトゲームの可能性を感じさせます。
・エロゲーでは
エロゲでの官能表現になると、余りに長く語ってしまいそうなので、ここは残念ながら二例だけに留めます。
僕は本気でこの対魔忍のセリフが大好きだったのに、心ないフォロワーから「これ二郎でマシマシする時のコールじゃん」と言われてブチ切れています pic.twitter.com/cFaP7JUQvI
— 喜屋武にゃるら (@nyalra) 2016年2月16日
まず、淫語といえば対魔忍です。
凄い勢いで淫語が垂れ流されていく様子は、正に陵辱ゲー界のスプラッシュマウンテン。地味に「胸マンコ」という例を見ない表現を出してきているのも、ゆきかぜちゃんの高い語彙力が伺えます。
射精まであと何クリックか表示してくれる抜きゲは素人。プロの抜きゲは、突然妹が「デカマラチンポミルク充填!発射3秒前!」とか言い始めて、犯されてる側なのに勝手に射精のタイミングをカウントしてくる pic.twitter.com/ewMnhbYbuk
— 喜屋武にゃるら (@nyalra) 2014年10月14日
絶頂表現ではこれ。ヒロイン側が勝手に主人公の射精タイミングを「デカマラチンポミルク充填!発射3秒前!」とカウントダウンし出すシチュはオンリーワンの衝撃。流石「姫騎士アンジェリカ」を作り上げただけはあります。
他にも男側の面白表現としては、ランスなんかは「ハイパー兵器」や「皇帝汁」など、やたらオリジナリティのある表現を使いますね。
■終わりに
参考になりましたでしょうか? 僕は過去に「すごくエッチなゲームシナリオが書ける本」という本のレビューをしたこともあったりするので、機会があれば読んでみてください。
これから数本音声作品のシナリオを任されていくと思いますので、是非本書で学んだ事を活かして、「キミの女性器、まるで聖マリア像みたいだ……」「おちんちん気持ち良すぎて、子宮が燃えるっ~ん」など積極的に使用していきたいです。
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